東京大学大学院情報理工学系研究科
江崎 浩
地球環境問題は、全地球規模で取り組まなければならない課題であり、その実現には、ICT技術が大きな貢献をしなければならない。ICT技術を用いたセンサーネットワークと制御ネットワークの統合的かつ総合的なシステムの構築なしには、単体の電子機器の省エネ化のみでは、我々が目標とすべき数値目標を実現することは困難といえる。我々は、東京大学 工学部 2号館(2005年竣工 地上12階 総合研究教育棟)を用いて、省エネと環境対策を目的とした総合的で先進的なファシリティマネージメントシステム技術の検証と評価、さらに、運用技術の確立を目指す産学連携による協同研究開発コンソーシアムを組織化し、研究開発活動(『グリーン東大工学部』)を開始した。本実証実験フィールドでの成果は、他の大学組織への横展開と、公共施設等への縦展開、さらに都市設計・都市制御に資する研究開発成果を創出することを目指す。
本報告では、これまでのICT技術を用いたファシリティマネージメントシステムの研究成果の概要を報告するとともに、『グリーン東大工学部プロジェクト』の活動の概要を報告する。
TCP/IP、グリーンIT、環境、省エネ、ファシリティ