1.はじめに 長年、知能ロボットの開発に取り組んできた。オートメーションに用いられる自動機械がロボットと呼ばれることがよくあるが、これには納得しない人が多い。単なる自動機械を作るのではアカデミックなロボット研究とはなり得ないと考えた。人間が何気なく行っている作業を機械に行わせることが意外に難しいことがよくある。その際、人間は、無意識に、かなりの知能を使っているのである。下図に示したものは、開発してきたロボットの例であるが、動作の中の知能を探り出し、ロボットの中にプログラムとして機能させるという試みは楽しいものであった。