高等教育機関としての大学では、初学年で全員が共通の基礎教育を受け、その後専門科目の教育を受ける。そのため、コンピュータ演習室を使った初学年の必修講義・演習科目では、多くの学生が一斉にストレージシステムを利用する。近年では一般社会がコンピュータネットワークの利用を前提とする場面が多くなり、学生もコミュニケーションツールとして学内のコンピュータを使用する機会が増えている。そのため、初学年のリテラシ教育だけでなく、最終学年の卒業論文作成、そして就職活動までさまざまな場面でコンピュータ演習室が利用され、ストレージシステムにも多種のデータが蓄積・保存されるようになってきた。
ここでは、私立大学における教育利用ストレージシステムの例として、中京大理系学部で稼動しているコンピュータ演習室用ストレージシステムを紹介するとともに、現状の課題について考察する。