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[講演2]
サルコメア力学から心筋細胞構造を経て心拍動にいたるマルチスケール解析について

講演者

lecturer 鷲尾 巧
東京大学 新領域創成科学研究科 特任研究員

平成元年大阪大学大学院理学研究科修士課程修了, 同年日本電気(株)入社, 平成16年より科学技術振興機構CREST研究員/東京大学大学院受託研究員として心臓シミュレータの開発に従事. 平成19年より東京大学大学院特任研究員として科学技術振興機構産学共同シーズイノベーション化事業(育成ステージ)にて心臓シミュレータ実用化の研究に従事. 平成23年より最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム)にて心臓シミュレータの医療現場への応用に取り組む.


アブストラクト

心臓の収縮力の源は心筋細胞筋原線維内のサルコメアにおけるアクチン-ミオシンフィラメント間のATP分子をエネルギー源とする架橋運動であり, これは心筋の収縮率および収縮速度などマクロ的因子の影響も受けて変化する. さらに, 心筋細胞およびその集合体も特殊な2次構造を有し, 血液拍出機能に大きな影響を及ぼしていると考えられている. 本講演では、京の計算能力を利用して, 確率的な挙動を有するミクロスケール架橋運動, 細胞集合体のメゾスケール2次構造の運動, および心筋のマクロスケール拍動運動を連成させて同時に解くマルチスケール解析手法について述べ, 計算の結果明らかになりつつあるこれら異なるスケール間のモデリングや現象の関係について紹介する.

キーワード

心臓シミュレーション,マルチスケール解析,モンテカルロ法,有限要素法,興奮収縮連関

資料

  要旨[70KB]   講演後Q&A

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