東京大学
中村 宏
消費電力の増大は、ハイエンドコンピュータにおいてもその性能向上を抑える主要因となってきており、プロセッサのさらなる高性能化と低消費電力化が求められている。
低消費電力化を実現するためには、不要不急の動作をするスイッチング素子の動作を停止させる、あるいはゆっくりと動作させる必要がある。システムの設計は、デバイス、回路、アーキテクチャ、OSまでの多階層にまたがる最適化を必要とするが、低消費電力化の実現においては、デバイスと回路は、効果的に動作を停止あるいは遅くする役割を、アーキテクチャとOSは、不要不急の動作をする部分を抽出する役割を、それぞれ担う。本講演では、回路とアーキテクチャレベルに焦点を絞りこれまでの技術動向を述べると共に、今後必要となるであろうアーキテクチャ技術について、自身の研究を交えながら述べる。
マルチコア、性能、並列化、コンパイラ