近年、従来の基幹系業務に加えて画像・音声を用いたサービス、エンジニアリング設計/開発向けPKG、および今や企業・研究活動に欠くことができないE-MAILなどの新しいアプリケーションが急速に成長している。このため、組織で保有するデータ量は継続的に急カーブで増加しており、特にオープンな環境で不特定多数のアクセスをもたらす非構造型データの伸長により、保有データの多様化が顕著となっている。
そのような環境の中、ミドルウェアからの透過的なアクセス、データ属性を意識しないアクセス、大容量データへの対応、適切なアクセス時間の確保、長期保存への備えなどへの要求も高まり、従来の基幹系ストレージとは異なった新しいストレージソリューションが求められている。
これらの市場要求を実現させるために、ILM(情報ライフサイクルマネージメント)への取組みが進められているが、非構造型データは基幹業務で使用されるデータや著名なDBMSで使用されるデータ(構造型データ)に比べて、データの管理(セキュリティ、アクセス、バックアップ等)やサービス機能など多くの課題が顕在化しており、管理者への負荷も高まっている。
そこで、本WGでは、大学・研究所における代表的な業務データを洗い出し、分類を行った上で、どのようなアプリケーションやミドルウェアで管理しているか、または管理すべきか、を検討するとともに、大学・研究所が目指すデータマネージメントを意識したストレージソリューションの明確化とその対応を検討する。
活動方針に沿い、具体的な検討内容は、以下を想定しており、2006年度は1〜2項までを活動目標とする。