このようなテーマの討論会は、その進め方がなかなか難しいと思います。是非、皆様のご協力をお願いしたいと思います。
さて、皆様のお手元には、今お配りしましたA4の紙1枚があるかと思います。その内容と同じものを前方スクリーンに投影しております。これは、ここにいらっしゃるパネリストの皆様に、前もって2つのご質問をさせていただき、ご回答をまとめたものです。最初の質問は「研究環境・教育環境を、高速ネットワークでどのように変えたいか。」です。ご回答がお手元の資料の上段にあります。ご回答は、それぞれのパネリストの皆様が、今20分でお話しいただいたものと必ずしも一致しないかもしれませんが、大まかには、このようなことも含まれていたのではないかと考えております。
また、次に、「高速ネットワークを有効活用するための課題と解決のための提言」のご質問もさせていただきました。ご回答はお手元の資料の下段にあります。これもパネリストの皆様のお話で、一部触れられていたと思います。多少不十分ですが、議論を整理する上で役に立つのではないかと思いまとめてみました。
さて、高速ネットワークの課題とその解決に向けて、4人のパネリストの皆様からの話題提供された内容をandに近い形で共通事項を整理してみます。制度的な問題や資源管理のサイトポリシーについて、関口先生は、簡単で重要なことは「お互いに仲良くしましょう」という基本的な考え方を強調されました。しかし越えなければいけない「レイヤー8」の問題を解決することも重要であることも強調されました。神沼先生は教育コンテンツを作るときの著作権とか意匠権という問題は、無視できない側面であることを仰いました。森田先生は、巨大データをネットワークでどのように交換するかの技術的課題を提起していただきました。そして小山田先生は、リアルな世界で可視化シミュレーションを、リアルタイムに、テレイマージョン、すなわち没入感をもたせるかの課題についてご報告していただきました。そして、これら全ての課題に関係して、様々なアクセスに対するセキュリティをいかに確保するかという課題もあります。これらの教育コンテンツ、巨大データ交換、遠隔リアルタイム可視化などを支える環境として、特にアクセス系としてミドルウェアが提案されており、ひとつの例としてはGlobusがあります。このようなミドルウェアについての考え方も議論をしていきたいと思います。
それでは、まず議論を始める前に、共通テーマセッション全体について、武市取締役のご発表も含めて、パネリストの皆様の話題提供へのご質問等がございましたら、お願いしたいと思います。