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科学技術計算分科会 2023年度会合 [開催済]
富岳スペシャル4.0 〜拡がる応用〜

日時 2023年10月27日(金) 分科会 9:00-12:40
開催方法 場所:神戸国際会議場map
ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)
※新型コロナ感染の状況を踏まえ、参加にあたりましては各自でご判断いただきますようお願いします。
参加対象 SS研会員機関にご所属の方
参加費 無料
参加申込み
開催済
その他 本会合は、2023年度秋イベント(26日:システム技術分科会合同分科会、20日:科学技術計算分科会、教育環境分科会)の一部です。

開催趣旨

 「2021年3月に共用を開始したスーパーコンピュータ「富岳」は、利用のすそ野を広げるという当初の構想の通り、様々な研究分野で活用されており、社会実装のフェーズに進んだ応用も見られています。その成果は広範かつ深淵であり、私たちの日常生活にも大きな影響を及ぼしています。SS研では、過去に「富岳スペシャル」、「富岳スペシャル2.0」、「富岳スペシャル3.0」と銘打って、「富岳」の利用技術や応用事例を紹介するイベントを開催してきました。これらのイベントは、科学者、エンジニア、一般市民に富岳の進化とそれがもたらす影響を理解していただくための貴重な機会となってきました。そして今回、私たちは「富岳スペシャル4.0」を開催します。このイベントでは、これまでとは違う新しい応用の事例や、社会実装につながった事例を紹介することで、スーパーコンピュータ「富岳」の現時点の成果を確認するとともに、今後のさらなる拡がりを感じていただく機会にしたいと考えております。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ開催後に順次掲載予定】             
Session1 [前半司会]佐藤 賢斗 (理化学研究所)
9:00-9:05
開催趣旨説明
南里 豪志 (九州大学)
9:05-9:55
講演 40分
Q&A 10分
講演
「富岳で迫る太陽風の起源」
飯島 陽久(名古屋大学)プロフィール

太陽からは超音速のプラズマ流(太陽風)が定常的に噴出されている。20世紀中盤に発見されて以降、太陽風の起源は宇宙物理学における代表的難問の一つと位置づけられてきた。我々は「富岳」を利用することで、エネルギー源である太陽内部から太陽風加速までを一貫して解くことに成功した。これにより、人為的な仮定を極力排除しつつ太陽風の起源に迫ることが出来る。講演では、その成果の概要を手法面での工夫も交えつつ紹介する。

太陽, 乱流, 磁気流体力学, プラズマ, 有限差分法
            
9:55-10:45
講演 40分
Q&A 10分
講演
「大規模計算とデータ駆動手法による高性能永久磁石の開発」
福島 鉄也(産業技術総合研究所) プロフィール

「富岳」成果創出加速プログラム(大規模計算とデータ駆動手法による高性能永久磁石の開発)では、不規則系磁性材料を対象とした大規模物性データベースの構築を通じ、高性能磁性材料の開発を実施した。本発表では、我々がKorringa-Kohn-Rostoker (KKR) グリーン関数法を用いて構築してきた磁気物性データベースの紹介と、それに立脚したデータ解析について発表を行う。

KKRグリーン関数法, コヒーレントポテンシャル近似, 不規則系, 電子状態, 磁性, スピントロニクス材料, 永久磁石材料
            
10:45-10:55 休憩(10分)
Session2 [後半司会]伊達 進 (大阪大学)
10:55-11:45
講演 40分
Q&A 10分
講演
「「富岳」を活用した水まわり住宅設備機器開発のための混相流シミュレーション」
佐々木 一真(TOTO株式会社) プロフィール

水まわりにおけるエコ・快適性・清潔性を両立した「サステナブル・プロダクツ」を開発するため、富岳の大規模並列処理を用いてシャワーや浴室における微小水滴や薄膜流れ等の気液混相流を計算する数値モデルを開発した。令和4年度の「富岳」産業課題では数値モデルの計算精度を評価するための検証を行うとともに、開発したフレームワークを実際のシャワー・浴室の製品性能評価に適用することで、「サステナブル・プロダクツ」開発への有効性を実証した。

富岳,非構造格子,粒子法、流体解析,混相流
            
11:45-12:35
講演 40分
Q&A 10分
富士通講演
「スーパーコンピュータ「富岳」と「発見するAI」で、がんの薬剤耐性に関わる未知の因果メカニズムを高速に発見する新技術を開発」
栗原 康志(富士通株式会社) プロフィール

遺伝子間の因果関係の構造は、各遺伝子の状態により大きく変動します。薬剤開発や既存薬の再配置においては未知の因果構造を発見することが重要ですが、遺伝子の状態のパターン数は実用的な時間では探索が終わらないほど膨大となっています。そこで、「発見するAI」の条件探索と因果探索を高速化し、スーパーコンピュータ「富岳」上で実行することで、実用的な時間内で組み合わせパターンを網羅的に探索する技術を開発しました。本発表では,「発見するAI」の条件探索と因果探索の高速化について紹介します。

機械学習, Wide Learning, 因果探索, LiNGAM, A64FX, 高速化
            
12:35-12:40
閉会挨拶
藤田 直行 (宇宙航空研究開発機構)

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