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共有メモリ型スカラ計算機の処理性能について


  1. はじめに
  2. 測定した計算機とプログラム
  3. コンパイラの性能
  4. 実行性能
  5. チューニング
  6. おわりに
写真
名古屋大学大型計算機センター
永井 亨
nagai@cc.nagoya-u.ac.jp

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1. はじめに

 スカラプロセッサの性能は年々向上しており、理論最大性能が1G flops を越えるものも現れている。単一CPU のベクトル計算機で現在世界最速のものはNEC SX-5 の10G flops であるから、単純に計算すると1G flops のスカラプロセッサを10 台並べればこれと同等の性能が期待できることになる。ベクトルプロセッサに比べて単体性能は低いが大量そして安価に作れるプロセッサを共有メモリ型で接続した計算機の性能がベクトル計算機と比較してどの程度であるのかは興味のあるところである。そこで、本稿では共有メモリ型スカラ計算機としてFujitsu GP7000F モデル900 ( 以下、GP7000 とよぶ) とHitachi SR8000 ( 以下、SR8000 とよぶ) の処理性能を測定した結果を報告する。


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