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乱流ラージ・エディ・シミュレーションの工学応用


東京大学生産技術研究所
谷口 伸行
ntani@iis.u-tokyo.ac.jp

1.はじめに
2.乱流LESの目的と課題
3.乱流LESにおける計算機性能
4.おわりに
5.参考文献

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1.はじめに

 乱流シミュレーションの研究、応用を進める上で計算機の演算性能と記憶容量が常に制約であり、一方では、その要求が新しいシステムへの移行やそれに適した解析法開発の強いモーティベーションにもなってきた。90年代に実用化したレイノルズ平均乱流モデル(RANS:Reynolds Averaging Navier-Stokes)に基づく3次元定常解析は、計算機システムのダウンサイジング化を受けて急速に工学設計に普及した。さらに最近では、乱流に伴う非定常現象を直接的に扱いうるラージ・エディ・シミュレーション(LES)の工学分野への応用が始められている。そこで、本報告では、乱流LESの基礎的な検証計算からエンジン気筒や燃焼器流れへの適用例にいたる研究動向と課題を示し、また、乱流LESのスカラー並列計算への適合性評価やビジュアリゼーションの効用について大学環境での運用例を紹介する。


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