データを複製(レプリケーション)する目的は二つある。
第一の目的はデータアクセスを容易にし、処理性能を向上させるために、データを必要とするシステムに近接させることである。例えば、データウェアハウスにおけるデータ複製がこれにあたる。
第二の目的はデータの保護レベルを向上させることである。2001年9月11日に起こった同時多発テロの実例が有名である。世界貿易センタービルの崩壊によって失われたデータは、あらかじめ定常的に複製されていたことにより無事復元された。このようにITの災害対策ソリューションにはデータレプリケーションを含む場合が多い。
なお、ストレージソリューションの観点から言えば、サーバや業務の状況によらずデータを複製することで、第一のメリットが活かせる場合が多いために、データレプリケーションが活用されてきた経緯がある。