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    5.5.エントロピアとセイファー・マーケット

     記憶装置とかネットワーク機能、計算能力など個人のPCの使われていない能力を利用できないかといろいろな企業の人たちが考え始めたわけですが、そのためのソフトというのはすでにいろいろ出ていて、エントロピア*3というのもあります。図3は、そのスクリーンセーバです。


    図3 エントロピア スクリーンセーバ

    一番右端がトータルのCPUで、その隣りはアイドルCPU。これを見ると、あまっているCPUがほとんどない。エントロピアを動かしていると、CPUがきれいに使われているというわけです。これはスクリーンセーバですから、もちろん本人が使うときには何の支障もなく使えることになっています。また、ディスクメモリのところもほとんどなくなっている。このような個人のCPUやストレージを使おうとする動きが次々と出てきています。
     SETI@homeでも、ユナイデッド・デバイスでも、それぞれひとつのプロジェクトにひとつのソフトでしたが、このエントロピアのソフトは汎用的になっていて、さしあたり金融市場の安定化を目指す研究プロジェクトと薬の開発のプロジェクトの2つに使われている。片方の計算が終わるともう片方の計算が始まるようになっている。


    図4 エントロピア セイファー・マーケットスクリーンセーバ

     図4は、エントロピアがやっている金融市場安定化のための研究プロジェクト「セイファー・マーケット」が起動しているときの画面で、下段に、何%計算が終わったとか表示されます。


*3:http://www.entropia.com/

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