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 2.1. 導入設計(1999年3月)

 導入当初の設計では、「障害時PE割り当て変更機能」、「同一利用者連続実行禁止機能」、「シーケンシャル実行機能」を導入している。

 VPP800/12システムは8GBメモリ搭載PE×8、16GBメモリ搭載PE×4で構成されており、総メモリ容量は128GBである。また、PEの単体性能も5倍に向上している。運用初期はVPP500/7(総メモリ容量 1.8GB)で実行できる規模の計算が多く実行されると推測されるため、メモリ容量には余裕がある。メモリを効率良く使用するため、各PEではSHARE実行としている。
 VPP800/12のPE割り当てを表1.に示す。が各キューに割り当てられているPEであり、PE#1,2,4は逐次ジョブ専用、PE#3,5,6,7は並列ジョブ専用、PE#8,9,a,bは逐次ジョブと並列ジョブ兼用(16GBメモリ搭載)である。


表1. VPP800/12 PE割り当て


 同一利用者によるジョブの連続実行を禁止する「同一利用者連続実行禁止機能」を導入し、特定利用者による計算機資源の独占を防止している。
 また、複数のジョブをキューイングされた順番に実行する「シーケンシャル実行機能」を導入し、利用者の計算環境を支援している。本機能により実行されたジョブ数は、全体の約10%と利用率は高く、使い勝手の良い計算環境を提供することができている(図3.)。


図3.シーケンシャル実行ジョブ数



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