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2. システム構成と運用例

 図1に汎用計算機システム構成図を示す。ユーザーはPC(Linux2.2.12+nfsv3パッチ/Windows98 のmulti boot system)あるいはアプリケーションサーバ上でプログラム開発を行い、NQSによりPCあるいはアプリケーションサーバ上からVPP5000及びES40へジョブを投入する。ユーザのホーム領域はRAIDからNFSによりPC上にマウントされている。ファイルの書き込み速度を向上させるためnfsv3を採用した(表2-1参照)。またPC上にはLinuxで動作するFortran & C Package(富士通製)及びVPP5000用のクロスコンパイラー(九大応力研仕様 表2-2参照)が搭載してある。Linux側のFortranコンパイラーはVPP5000が生成するバイナリーファイル(big endian)に対し実行オプションにより互換性を保っている(frt -Wl,-T)。またネットワークライセンス形態でmathematica,matlabの使用が可能である。

図1 システム構成図 (拡大図)


表2-1 Solaris2.6をNFSサーバとしてnfsマウント(オプション hard,intr )したディスク上に書き込み。
dd if=/dev/zero of=testfile bs=16k count=4096とし、64MBの書き込みテスト。


表2-2 Fortranコンパイラ性能比較


 表 2-3に現在運用しているVPP5000のジョブクラスを示す。ここでC0,C1,Pは夜間ジョブである。運用は8:00-0:00まではA0,A1,B0,B1が走りジョブスワップにより0:00-8:00まではC0,C1,Pが優先して走るように設定してある。LinuxPC上に提供されたjstatコマンド(usage: jstat [L|A0|A1|B0|B1|C0|C1|P|D|E|S|M|vpp|es] )によりVPP5000,ES40のジョブの実行状況を確認できるようになっている(表A-1)。 現在運用しているCPU課金はVPP5000 1PE 0.5円/sec, 2PE 0.75円/secである(ただし、各研究室に対し、課金が100万円を越えた場合、それ以上の課金はその研究室から徴収していない)。表2-4に平成12年度4月から6月までのクラスごとの使用状況を示す。6月のベクトルとスカラーのCPU合計は1448.17Hであり24Hx30(day)x2(PE)=1440Hを目安にすると3ヶ月にして使用率はほぼ100%に達していることがわかる。


表2-3 VPP5000のジョブクラス

表2-4 各クラスの使用状況


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