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2. VPP800の構成

 VPP800のシステム構成を図1に示す。


図1:VPP800のシステム構成


 VPP800は、63台のプロセッサ(PE: Processing Element)から構成され、PE間をクロスバーネットワークで結合した並列計算機である。各PEは、最大ベクトル演算性能8GFLOPS、メモリ8GBをもったベクトルプロセッサであり、システム全体では総ベクトル演算性能504GFLOSP、総メモリ容量504GBである。
 PEには、入出力機能を備えたIO-PEと入出力機能を持たないS-PE(Secondary PE)がある。63台のPEのうち8台がIO-PEで、残りの55台がS-PEである。
 システムの起動は、IPL-GROUPという単位に行われ、1つのIPL-GROUPは、1台のIO-PEと7台のS-PEで構成される。また、IPL-GROUPのIO-PEをIMPEと呼び、8台あるIMPEのうち、1台をP-PE(Primary PE)と呼びシステム全体を統括する機能を持つ。
 IPL-GROUPは、PCG(Power Control Group)と呼ばれる単位に分かれており、このPCG単位に電源供給の制御が可能となっている。VPP800では、4台のPEで1つのPCGを構成している。したがって、IO-PEを含まない8つのPCGすべてを停止し、32PE構成のシステムまで縮退することも可能である。

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