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3.データマネジメントの現状とストレージソリューションへの期待

3.1.データマネジメントの現状

3.1.1.JAXAにおける数値シミュレーションデータの管理の特徴

3.1.1.3.大規模数値シミュレーションにおけるストレージシステムの特徴

 大規模数値シミュレーションのストレージシステムに必要なものは、第一に大容量と高速性、第二に広範な利用環境の提供である。表3-1にCeMSSの特徴とその実現手段をまとめた。大容量と高速性は既にその実現方法を述べたので、ここでは、広範な利用環境の実現について述べておく。

表3-1:大規模数値シミュレーション用ストレージシステムの特徴
特徴 実現手段
大容量 HSMによるテープ媒体を用いた600TBのファイルスペース
高速性 RAID5のストライプによる実効8GbpsのI/O性能
広範な
利用環境
  • スーパーコンピュータ用インターコネクトインタフェース
  • GSNインタフェース
  • インターネットにインタフェースできるミドルウェアSRFS on Etherインタフェース

 NSVのファイルシステムは、当初スーパーコンピュータ用インターコネクトであるクロスバネットワーク上でのみ実現されていた。ITBL等、インターネットを用いた仮想研究開発組織の活動には、インターネット上で利用可能な遠隔ファイルシステムの実現が不可欠であった。また、CeViSとのデータ交換においても高速なファイル共有の仕組みが必要であった。これら二つの要求を満たすために、Ethernet(図3-1の"SRFS on Ether")とGSN(同"Original Library")のインタフェースをNSVのファイルシステムに追加した。図3-2 CeMSSにおけるファイルシステムのUID、GIDマッピング機能概要
 また、管理面・セキュリティ面の必要性から、ユーザID・グループID(以下、まとめてIDと呼ぶ)のマッピング機能を実装した(図3-2)。これは、サーバにアクセスしてくるクライアントが使用しているIDを、サーバ管理者の責任の下で、サーバで管理しているIDにマッピングしてしまう機能であり、ファイルシステム上での簡便なアクセスコントロールであると考えることもできる。サーバ管理者は、サーバ上でのIDのみを意識して、ファイルシステムのアクセス権限を管理することができる。NSVのような中央集中型のシステムの場合、GSIのような複雑な仕組みに替わって、このIDマッピングのようなシンプルな方法でユーザの一元管理を実現することも考えられる。

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