中村 直人(千葉工業大学)
理工系大学のIT教育においては、産業界と同様なCAD、CGなどの実習・演習が必要であり、高スペックなPC上で、高負荷なソフトウェアで行っている。またこのような学習環境は、各学生が個人で用意できるものではなく、大学が設備として整えなければならない。
さらに、最近の「学生の学習時間の保証」という教育的観点からは、そのような学習環境をいつでもどこでも使用できるサービスへの展開も考慮しなければならない。一方、18才人口の減少などによる大学経営的観点からのIT設備の管理・運用コストのダウンも必修の課題である。
すなわち大学においても高可用性とコスト削減の両立が求められている。
本学では、これまで2つのキャンパスのうち一方のキャンパスをサーバとシンクライアントによる構成の演習室とし、各PCのメンテナンス業務などを削減し、管理・運用の軽減を行ってきた。
今回、そのような取り組みをさらに発展させるため、学外のデータセンタにサーバを設置し、仮想デスクトップ環境による演習室を構築した。
本講演では、その演習室構築におけるCAD、CGなどの高付加なソフトウェアの仮想デスクトップ環境での実現と運用状況について紹介する。
クラウド、DaaS、演習室、CAD、学習時間の保証