藤田 直行 (宇宙航空研究開発機構)
今年3月に活動を終了した大規模ストレージWGの活動報告を行う。スーパーコンピュータの演算性能の向上や、観測機器・測定機器の高精度化・大型化により、近年、入出力データの大規模化が急速に進んだ。この急速な変化の中で、大規模ストレージの抱える課題の存在がぼんやりとではあるが一般に認識され始めている。一方、SS研では、ストレージシステムの重要性を古くから認識し、精力的に活動を展開してきた。本WGは、過去3回のSS研でのストレージに関するWG活動での広範な技術動向と課題の検討を受け、大規模ストレージに特化した技術課題と解決策について検討した。ぼんやりと認識され始めた課題を、古くから問題意識を持つメンバの議論を通して明確化された6つの課題:「大容量化」、「高速化」、「バックアップ」、「リビルド」、「データ移行」、「高可用性」として整理した。本講演では、このうちいくつかの課題と、活動報告書で提案している”ファイルシステム健康診断”について報告する。
大規模ストレージ、HPC、大容量化、高速化、バックアップ、リビルド、データ移行、高可用性