陰山 聡 (神戸大学)
地球は巨大な発電機である。地球内部の液体金属が10億アンペアもの電流を自分自身で作り出している。コンパスの針が北をさすのは、その電流が(西向きの)リング状に流れているためである。我々は球領域内部でのMHD流体の時間発展を長時間積分することでこのリング状電流(とその逆転現象)を再現した。この計算のために考案したインヤン格子という独自の球面格子と、主に地球シミュレータを用いた大規模並列計算により見いだした興味深いMHD構造、そしてそれを解析するために導入したバーチャルリアリティ技術に基づく没入的3次元可視化手法について紹介する。
計算地球科学、計算機シミュレーション、データ可視化、バーチャルリアリティ可視化