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2.ビジュアルプログラミング

 VisPlusは、AVSを起動して表示されるネットワークエディタ(図1)というビジュアルプログラミングツールを使って、可視化アプリケーションを作成している。作成方法としては、データの入力や加工などを行う機能をアイコン化した可視化モジュールを、ネットワークエディタ上のモジュールパレットからワークスペース上に配置し、フローチャートを描くようにデータの流れに沿ってモジュール同士を接続してアプリケーションを作成する。このモジュールパレットには、可視化モジュールの他に、変数や配列といったプリミティブなモジュールやマクロモジュール,連続処理を行うLOOPモジュール,トリガー設定を行ってコマンドを実行するモジュール,アプリケーションの操作パネルを作成するGUIモジュールなどがあり、これらのモジュールを組み合わせて様々なアプリケーション(AVSではネットワークと呼ぶ)を作成することができる。

 また、AVSモジュールはオブジェクト指向に基づいて開発されており、一つのモジュールは複数のオブジェクトやモジュールで構成されている(図2参照)。AVSのオブジェクトは、すべてカーネルの中間言語であるV言語で定義され、ステートメント(オブジェクトの接続/切断/変更等),コマンド(情報の入手や実行の制御),組み込み関数(数学関数や論理演算)が利用できる。オブジェクトに対してプログラミングを行うときは、モジュール上でマウスの右ボタンを押して起動するオブジェクトエディタ(図3)を使用する。

 このような機能を使って作成した可視化アプリケーションは、ネットワークエディタのアプリケーションの保存メニューでファイルに保存する。また、ファイルに保存したアプリケーション(Vファイルと呼ぶ)は、テキストタイプのインタープリター言語(V言語)で記述されているため、オープンプラットホームで動作する。

 可視化アプリケーションを実行する場合は、AVSを起動して表示されるネットワークエディタに、Vファイル読み込んでアプリケーションを構築する。そして、入力モジュールに入力データのファイル名をインプットすると、可視化フローに従って線で結ばれた上層のモジュールから下層のモジュールにデータが流れて順に処理され、可視化結果が画像表示ビューワに表示される。


図1 ネットワークエディタの使用例


図2  モジュールの階層的なオブジェクト構造


図3 オブジェクトエディタの使用例

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