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ペタスケール数値計算ライブラリWG 2011年度活動計画

活動方針

 ペタスケールあるいはエクサスケールの計算性能の実現には、京コンピュータに代表されるように、ノード内多コア、大規模ノード数の並列計算機が必要となる。そのような計算機上で効率良く動作するアプリケーションを開発することは、アプリケーション開発者への負担が非常に大きい。そのため、プロセス並列(ノード間)とスレッド並列(ノード内)を組み合わせた、ハイブリッド並列の数値計算ライブラリに注目が集まっている。
 一方で、ハイブリッド並列の数値計算ライブラリは、非常に限られたものしか開発されていないのが現状であり、その理由の一つは、プロセス間のデータ配置等、計算機のシステム構成やアプリケーションの要件に整合させなければならないためである。
 本WGでは、ペタスケール時代に必要なハイブリッド並列数値計算ライブラリの実現を目的として、代表的なアプリケーション毎のライブラリに対する要件を明らかにするとともに、重要性の高い機能あるいはライブラリを選択し、評価を行う。ターゲット計算機は、当面、代表的ペタスケール計算機としての京コンピュータと、デファクトスタンダードとしてのx86クラスタとする。なお、「エクサスケール技術検討WG」での検討内容を参考にしながら、次々世代のアーキテクチャにも柔軟に適合できる数値計算ライブラリのあるべき姿を指向する。ターゲットプログラミングモデルは、ハイブリッド並列(MPI+OpenMP/自動スレッド並列)とする。
 また、本WGは、ペタスケール時代の数学ライブラリを開発することを目的としたグローバルな活動であるOpen Petascale Libraries Network (OPLN)と連携し、OPLNの主催するワークショップ等への参加や、OPLNの開発したライブラリの評価・フィードバックを推進する。

【OPLNについて】
 OPLNは、ペタスケール時代の数学ライブラリを開発することを目的とした、関連する大学、研究所等が参加するグローバルな取り組みである(事務局を、富士通と富士通欧州研究所が担当)。
 ターゲットシステムは京コンピュータとx86クラスタ、ターゲットプログラミングモデルをハイブリッド並列(MPI+スレッド並列)として活動。当初の参加予定メンバは、理研(日本)、NAG社(英国)、インペリアル大(英国)、オックスフォード大(英国)、テネシー大(米国)、ダレスバリー研(英国)等。

活動内容

 いくつかのアプリケーションとライブラリについて、機能、並列化手法、データ配置等の分析・整理を行う。具体的には、重点を置くアプリケーション分野(例えば、ライフ、ナノ)の中から、いくつかのアプリケーションを選定し、現在の実装について整理するとともに、ターゲット計算機の特徴等を踏まえて、数値計算ライブラリの要件を明確にする。次に、OPLN等が開発したライブラリを、アプリケーションの観点でテスト・評価を行い、ペタスケール計算機上のアプリケーションのより効率的実行に必要な課題を明確にする。

進め方

  • 活動期間:2年間程度
  • 会合開催:年4回、計8回程度
  • 主な成果発表:SS研会合、OPLNワークショップ(年1、2回)
下記活動を予定している。
2011年8月〜2013年7月頃
 (1)アプリケーションの分析とライブラリ要件整理
 (2)アプリケーションによるライブラリ評価(将来的には京コンピュータを使用)

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