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6.現状とまとめ

 SSPは、分散並列システム上における科学技術計算作業を対象として、プログラム開発から並列計算実行、結果解析に至る一連の作業における利用者の途切れのない思考を支援する事を目的とする計算環境であり、
  1. 種々のサービスの組み合わせを容易にし、サービス間の多様な通信形態を支援する通信基盤SCE
  2. プログラム開発作業の流れに対応づけたサービスの連携を実現したプログラム開発環境PPDE
  3. 分散並列システム上の資源情報に基づく効率的な分散並列プログラムの実行を支援するプログラム利用環境PPExe

から構成されている。

 現在、SCEはCOMPACS上の全ての計算機に実装され、稼働している。PPDE及びPPExeはSR2201及び小型並列計算機上でプロトタイプが稼働しており、利用評価を開始すると共に全ての並列計算機への移植作業が行われている。さらに、Stampiを利用した分散並列プログラムとして、トカマク・プラズマにおけるハイブリッドシミュレーションプログラム[10]、流体計算と構造解析計算を組み合わせた翼周りの連成計算プログラム[11]が構築されており、当センターの複合並列計算機システムCOMPACS上のSR2201、VPP300を同時に利用した複合並列計算が行われている。
 利用環境でありかつ利用者に最も近い場所に位置するPPExeはRIM、EMSなどの基本機能が既に完成している。それらを利用したTMEやメタスケジューラが現在コーディングならびにテスト段階にある。

 上記環境は今年度末に完成予定であり、現在公開のための準備を行っている。
 また、 SSPのためのホームページ(http://stasrv1.koma.jaeri.go.jp/)を公開している。 希望者にはデモアカウントによる開発環境体験も可能であるので是非一度ご覧になって頂きたい。


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