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6.おわりに

 世界でもトップクラスの処理能力を誇るシステムである数値風洞を効率的に運用するために、並列計算機用のアルゴリズムを考案し、航技研独自の運用方式や運用環境を盛り込んだスケジューラを開発した。新スケジューラの使用以前は、機能の不足を人の手で補っていたために、(1)処理する人によっては適切な対処ができないことがある、(2)対処までに時間を要する、(3)処理が煩雑である、(4)常時注意深い監視が必要である、等の問題があった。しかし、新スケジューラの開発によりこれらの問題も解決し、第一の目標であったPEの高効率利用も可能となった。稼働状況データを使用した有効性検証では、1GBのメモリを持つPEの有効利用やリクエストの逐次実行機能を使用しているジョブの優先度の設定方法の変更等、改善すべき点も明確になったが、所期の目的をすべて果たすことができ、その上大きな問題も発生していないことが確認できた。


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