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補足事項

 SS研での発表では、前出のレポート内容を中心にプレゼン資料を作成し、それに基づき説明したが、説明不足の点を下記にまとめたので報告書に追加する。(2001.9.10)

  1. 開発作業
       本学ではこれまでパッケージシステムを利用することはほとんどなく、本学のほとんどの事務用および学生用システムは、業務担当部署と開発担当部署、およびソフトウェアハウスとの共同プロジェクトで開発されてきた。KUPもKIPSも同様に就職課から開発提案があり、情報処理センター事務システム課とでシステム概要設計を行い、詳細設計およびプログラミングの段階はソフトウェアハウスに業務委託して共同で開発するという方式であった。

  2. 保守体制
       大型汎用コンピュータのシステムであるKUPは、COBOLで作成されており、その拡張保守作業は、就職課からの依頼により情報処理センターの担当者によって実施されている。KIPSについても部分的には同様であるが、パソコンサーバ自体が就職課内に設置されていることもあり、毎年、就職課で改善保守用予算を計上し、ソフトウェアハウスに委託し拡張している。i−KIPSやKIPS−Mailを短期間に開発できたのは、KIPSのデータベースの機能をそのまま利用したこと以外に、就職課の独自予算で本学の就職システムを熟知したSEを擁するソフトウェアハウスに業務委託することができたことも大きな要因である。

  3. 双方向システムへの再開発の必要性
       KIPSの基礎は、インターネットが普及し始めた平成9年当時の発想にあるため、全体的には就職課からの求人関連情報を学生に知らせる単一方向のシステムである。今後は、学生自身による学生プロフィール情報の登録・修正、学生の希望に添った求人関連情報の自動メール送信、模擬面接・試験や推薦申込のネット受付などの機能を追加する必要がある。さらにはADSLや光ケーブルの採用により利用者側にインターネット常時接続利用が普及する今後数年間には、各種行事のネット配信も検討の範囲に入れる必要が出てくる。当然、これは今後急速に普及すると期待されるドコモのFOMA対応の携帯電話に対しても同様の機能追加を行い、ビデオクリップによる就職情報提供をも視野に入れていることは言うまでもない。

  4. 就職活動からキャリアデザインの発想へ
       従来は3年生秋からの就職活動支援活動が就職課の中心業務であった。しかし、本学では5年前から3年生夏のインターンシップ派遣に多くの力を注ぎ、本年度は131企業・団体に277名の学生を派遣した。これらの学生は、勉学や将来の進路を考える上でかなり良い経験や刺激を受けて戻ってくる。そして今年7月に就職課内にキャリアデザインルームを開設した。ここでは、特定の職業や職種を具体的に目指す学生、または広く一般的に将来の進路を考える上で必要な職業指導や資料提供を実施することを目的とする。就職活動中の学生への直接支援でなく、3年生以前の学生を対象とする。これら学生を支援するため、現行のKIPSもキャリアデザイン・システムへと拡張開発する必要がある。これがいつか本学版のCACGシステム(Computer-Assisted Career Guidance System)に発展するか、別体系のシステムとして総合化するかどうかはこれからの取り組み次第である。


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