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3.iモード対応版i−KIPS、そしてKIPS−Mail

(1)開発の経緯

 NTTドコモのiモードサービスは1999年2月から開始された。就職課としてはこのシステムに早速注目し、6月にはKIPSの開発業者の協力を得てKIPSのデータベースをそのまま利用してiモード版システムとして拡張する開発概要案を作成し、7月には大学・法人への提案書としてまとめた。

 携帯電話事業の中でもこのサービスは開始されたばかりであり、そのサービスの将来性やiモード機能のついた携帯電話の普及率、課金体系の問題、EZ−WEBなどの他業者システムとの競合関係、開発言語の規格の将来性、そして大学内部としても、予算も申請していない予定外の開発であることや、それまで予想もしていなかった携帯電話を利用しての情報提供サービス形態に対する不安、他大学に例がないことなど、関係者の理解を得るための若干の時間と手続を要したが、10月にはすべての学内手続きを完了した。12月には協力企業の提供により利用モニターを募集し、2ヶ月ほどの運用テストを行った。さらに改善を加えて4月より本格運用を開始して、今日に至っている。

図10

(2)システム概要

図11  2の図1にあるとおりiモード版システムは、KIPSのデータベースをそのまま利用している。したがってデータの新たなメンテナンス負荷は運用上全くない。パソコン版のKIPSではイメージ画像を利用した情報提供システムであるのに対して、文字に限定した情報提供サービスである。パソコン画面いっぱいに表示される情報の内、文字情報のみを携帯電話の小さな液晶画面に表示したにすぎない。わずか2ヶ月少々の日数でテスト版を開発することができたのは、KIPSのサーバ、データベース、検索ルーチン、そしてKIPSの基本的機能をできるだけ利用するようにしたためである。イメージ画像がないというだけであり、利用場所に限定されるパソコンに比べて、混雑する公共の場所など迷惑をかける場所を除いて、まさに『いつでも、どこでも』、大学からの就職情報を利用できるシステムである。そのサービス機能の向上は計り知れない。システムの規模としては、KIPSのプログラム本数に比べて決して引けを取らない。したがってシステムの維持管理という点では今後の改善にあたって、対象となる本数が増えたことはやむを得ない。
 メニュー内容は上図のとおりであるが、会社検索やセミナー日付検索、お知らせ、耳寄り情報などのKIPSでの主要項目の他に、検索条件登録やそれに基づく条件検索、さらには進路内定届やアンケートまで入力できるように仕組まれている。就職希望登録の機能は当初のKIPSにもない機能である。i−KIPSで初めて採用してその後、平成12年度のKIPS改善の中でKIPSにも取り入れた。

(3)i−KIPSの主要画面紹介

図12

図12:会社検索画面


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