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5. おわりに

 VPP800の導入から現在までの運用形態の変更と新たに発生した問題とその対策について紹介した。また、現在、検討している自動運転スケジューラの機能と実現方式について説明した。
 本センターのようにオープン利用を採っている場合には、利用者に対する運転カレンダーの衆知が必要であり、さらに、ここで紹介した自動運転スケジューラシステムがとるスケジューリング戦略も利用者に広報して、ジョブが必要するCPU時間やPE数などをより正確に利用者に指定して貰う方向に誘導しないと、十分に効果を発揮できないのは明らかでる。
 また、最近、大規模な並列シミュレーションを行われている利用者から1週間単位のCPU時間のジョブを実行させたいという要望がよせられている。メモリが大きくなり大規模なモデルが演算できるが、現状の最長20時間というCPU制限では、プログラムの中断、再開の入出力コストが多いという主張である。
 センターとしては、このような長大ジョブ認め、かつ、使いやすいスパコンサービスを実現するために、現状のシステム運転サービス時間や定期保守の体制も含めて見直すことも必要であると考えている。




[参考文献]

[1]平野彰雄,植木徹,赤坂浩一,浅岡香枝,金澤正憲:京都大学におけるVPP800の運用と性能評価,SS研科学技術計算分科会,1999年8月
[2]植木徹,平野彰雄,金澤正憲:VPP800における運用効率とジョブスケジューリング、京都大学大型計算機センター研究発表報告集No.15, 2000年3月
[3]富士通株式会社:UXP/Vネットワークキューイングシステム説明書V20用,1999年10月
[4]富士通株式会社:UXP/Vネットワークキューイングシステム-JS説明書V20用,1999年10月
[5]富士通株式会社:UXP/Vネットワークキューイングシステム-JM説明書V20用,1999年2月
[6]富士通株式会社:UXP/V並列ジョブスケジューリングガイド(UXP/V V20対応版),2000年6月


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