VPP800/63は理論最大ベクトル性能で504GFlops、総メモリ量も504GBというスパコンである。これは以前のスパコンVPP500/15と比べると性能で21倍、総メモリ量では131.25倍という値である。今回、このようなスパコンリプレースができたことは、非常に喜ばしいことであるが、システムを管理する側の立場のものとして戸惑いもある。
VPP800の利用状況は、ホームディレクトリをGen5に移してから2ヶ月であるが登録ユーザ数は120名ぐらいであり、一挙にPE数が4倍になり演算速度も速いので、処理能力は充分といった状況である。
利用者からのプログラム相談もVPP500の時代に比べるとベクトルC、MPIなど多彩になり、色々な使われ方をしていることがうかがえる。
また、本文中の今後の課題でも述べたが、VPP800システムは、バックエンドプロセッサであったVPP500と比べるとセンターサービスにとって有用な様々な機能が提供されているが、本センターでは、当面、VPP500サービスの継承と利用者資産の移行を最優先の課題として運用を検討したために、これらの新規機能を活かしたシステム設計ができていない。
これらの新機能を取入れたシステム設計とサービスについては、今年度中を目標に段階的に進めることを予定している。