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ラージページ機能の仕組みについて、説明する。
仮想アドレスを実アドレスに変換するのにTLBという機構を使用している。TLBはページ単位に仮想アドレスと実アドレスのペアとなったエントリから構成されている。アクセスしたページがTLBにない場合、TLBのミスヒットになる。つまり、メモリサイズの大きいプログラムほど性能が劣化する可能性が高い。ラージページ機能はページサイズを大きくすることでTLBによりカバーできる範囲を大きくし、結果としてTLBのミスヒットを減らすことで、性能劣化を防ぐ。また、ラージページはロックされるためページングの発生も抑止できる。
このようにして、メモリサイズの大きなプログラムの実行性能を保証できる。効果は、先ほどの報告にもあったが、SPECfp2000で最大2.36倍である。


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