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2.ハードウェア・ソフトウェアの選択

 ハードウェアの選択の際に条件となるのは、次のようなことである。

 使用するOS等で利用できるデバイスでなければ、利用に際して苦労することになるため、一般に広く利用されている物を選択する必要がある。そのため、平凡な機器構成となるように注意する。
 まず、選択肢が少ないネットワークデバイスを選択する。ネットワーク(通信)は、速ければ速いほど良い。Gigabit Eternetが徐々に一般的になってきているが、まだコストがかなりかかる。コストと性能のバランスを考えた結果、我々が選択したのはネットワークカードが100 Base-TX で通信できる製品(今回は、PCにBuild-in された物)、ネットワークハブが、100 Base-TX Switching HUB(Non-Intelligent)という構成の製品(Allied Telesis FS708E)になった。次に、拡張性を犠牲にしコンパクトにまとめるか、拡張性を持たせある程度大きくとるかという問題が出てくる。今回は容積を小さくまとめるため拡張性を犠牲にした。最も重要な計算速度(CPU)とメモリの選択肢を考える。この選択は予算との兼ね合いが発生し、多数の選択肢がある問題である。この問題に対処するには、解析する問題をある程度限定し、それに見合った構成にする。例えばメモリが大量に必要ならば CPUの性能を一段落とす事である。また、CPU性能を落とし、CPU数を増やすこともできる。この二つのハードウェアの選択がクラスタの構成の最重要部分である。取り扱うデータ量によって影響するDISK容量についても考慮する必要がある。出力するデータ量に必要なDISKを取り付ける必要があり、並列ファイルI/Oを用いれば台数分に比例して出力出来るデータ量が増え、時間も短縮する。
 これらの構成を考えた上で時間が許すならば自作するなり、予算内の既製品を購入すれば良い。今回は、設置場所をコンパクトにまとめるため、一体型省スペースの既製品(COMPAQ製 DeskPro EN SFモデル)を用いた。以下の表1、2にハードウェア構成を示す。


Table 1. COMPAQ Hardware Specification



Table 2. Allied Telesis Network Specification


 次にソフトウェアの選択では、OS、開発ツール及び並列計算用ライブラリは、金銭的なコストをかけないような選択が可能である。今回用いたソフトウェア構成を表3に示す。


Table 3. Use of Software



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