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6.まとめ

 本センターのベクトル計算機Fujitsu VPP500/15,Fujitsu VX/2に対するLAPACKの移植作業において、施したBLASのチューニング手法とその効果について報告した。また、コンパイラの最適化機能がLAPACKの演算結果におよぼす影響とその対策についてコーディング例を上げて紹介した。
 LAPACKでの性能評価の結果から、今回のBLASの基本的なベクトルチューニングは充分な効果が得られており、この面での目標は達成したと考えている。
 また、移植作業の結果は、本センターのホームページ[10]で、  1)チューニング後の全プログラムのコンパイルリスト
 2)オリジナルとの差分
を公開している。このLAPACKライブラリが、広く活用され色々な意見を寄せられることを期待し、また、公開したLAPACKに対する提案があれば積極的に取組んでいきたいと考えている。
 また、現在、LAPACKの並列版であるScaLAPACK(Scalable Linear Algebra PACKage)を Fortran90/VPPを元にVPP500への移植を試みている。
 今回のLAPACKの移植は、本センター内の作業グループHPC-WGでテーマの一つとして取組んだ成果である。


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