News Letter SS研HPCフォーラム2003 〜開催趣旨〜
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蕪木英雄 (日本原子力研究所)
皆さん、おはようございます。
これより第1回のHPCフォーラム2003を開催致します。 我々は、SS研の活動と致しまして、この数年来「HPCミーティング」で色々なHPCアプリケーションについて議論して参りました。

そもそも「HPC」という言葉や「計算科学」という言葉が出てきたのは、1990年代の初めくらいだと思われます。 この辺りから米国のHPCプログラムが 始まり、我々もその頃から計算科学という手法を非常に意識的に考えるようになってきました。 ここでは特に物理の基本的な方程式、シュレディンガー方程式ですとか、多体系のニュートン方程式ですとか、ナビエストークス方程式ですとか、そういう基本的な方程式をスーパーコンピュータで直接数値積分しまして、その解の構造を描き出して、その解の構造の複雑さに非常に驚嘆していたわけですが、そこで描かれる世界と言うのはHPCアプリケーションのごく一部である様に感じます。

HPCアプリとしては、それらの方程式の間に埋もれた領域、ミクロとマクロの中間的なメソ領域とか、そもそも基本的方程式が無いような領域、それから最大の複雑系である我々人間とか、色々な対象が今後考えられると思います。

そこで今回このHPCフォーラムでは、これら未開の領域を開拓しておられる先生方の講演を中心にプログラムを組みました。 最後まで楽しんで聞いて頂ければ、と思います。

SS研と致しましては、これらHPCアプリの問題を公開で議論していくためにこのHPCフォーラムというものを発足させた訳ですが、今後ともこのHPCフォーラムが発展するよう、皆様にもご協力お願い致したいと思います。

今日は懇親会まで含め、HPCについて活発にご議論して頂きますようお願い申し上げます。 それではHPCフォーラムを開催致します。(拍手)

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