昨今の急激なIoT化の進展に伴い、大学や研究所ではPCやサーバーだけでなく、実験装置や空調機器など多様なデバイスがネットワークに接続される時代になった。これらの中には、組織として管理されていない野良サーバーや無線アクセスポイントが存在し、直接インターネットからアクセスができるなど、セキュリティ上の脆弱性が存在するデバイスが多くあるというのが実態である。こういう状況のもと、従来はファィアウォールによるアクセス制限などで対応してきたが、運用管理上の負荷も日々増大しており、対処しきれないインシデントも増加傾向にある。
そういった中、技術面でIPSやWeb認証等々の組合せによるセキュリティ強化に取り組む一方で、組織人材やコスト制約面から十分な体制を組めないという悩みを持つ機関も多い。
本年度のシステム技術分科会では、大学での運用事例をベースに、参加者同士で、いま実行していること、これから実行すべき対策について情報交換する場を設定していく。第1回はオープン会合として広く参加者を募り、大学の規模別の取組み事例と今後のトレンドについて紹介する。第2回は会員クローズとして実施し、参加者同士の意見交換を重視し、オープンカフェ形式での情報交換と実効性の高い対応策を探る場とする予定である。