12:30-13:00 | 受付 |
---|---|
13:00-13:05 |
開会あいさつ 青柳 睦 (九州大学情報基盤研究開発センター) |
13:05-14:05 報告:50分 Q&A:10分 |
[1] 次世代スーパーコンピュータが拓く計算化学の世界 理化学研究所 高田俊和
量子力学の誕生以来、分子の化学的性質を計算から予測することを目的として、多くの量子化学者が、新理論の構築やプログラム開発に多年に渡り努力してきた。特に、ベクトル機や PCクラスタの出現に呼応して、分子軌道法における高速化技法が数多く考案され、計算できる分子の大きさや種類が、増大の一途を辿っている。このような中、理化学研究所が開発している次世代スーパーコンピュータが、計算化学の分野に何をもたらすかについて、基礎研究と産業利用の両面から、本講演では概観する。 |
14:05-14:55 報告:40分 Q&A:10分 |
[2] GRAPE-DRとスーパーコンピューティングの未来 国立天文台 牧野淳一郎
GRAPE-DRは 512個の演算ユニットを 1チップに集積し、単精度 512Gflops、倍精度 256Gflops のピーク性能を持つ超並列プロセッサである。これまで東大で開発されてきた天文シミュレーション専用計算機 GRAPEの後継機だが、重力計算用の専用パイプラインではなくプログラマブルな SIMDプロセッサを採用した。2008年度には、単精度 2Pflopsのピーク性能を持つシステムを構築する計画である。講演では GRAPE-DRの意義、HPC用システムの将来像にも触れたい。 |
14:55-15:15 | 休憩 |
15:15-16:15 報告:50分 Q&A:10分 |
[3] リコンフィギャラブルシステムのハイパフォーマンスコンピューティングへの応用 慶應義塾大学 天野英晴
リコンフィギャラブルシステムは、FPGAなどプログラマブルな素子を用いてアプリケーションをハードウェアとして実装することで、高速かつ柔軟性に優れたシステムを実現する。従来、FPGA内部の演算素子の能力は PCなどに用いられる CPUの浮動小数点演算装置に比べ性能が 2桁低く、高性能計算への応用は困難であった。しかし最近の高性能 FPGAの登場により、この可能性が現実味を帯びている。最近の実装例について報告し、その将来性と問題点を議論する。 |
16:15-16:50 報告:30分 Q&A:5分 |
[4] Grid Computing 2004 WG報告 〜グリッド・コンピューティングの行方〜 WGまとめ役 理化学研究所 姫野 龍太郎
このWGでは Grid Computingの動向調査(国内のグリッドプロジェクトや各国の取り組みなど)とともに、具体的な成功事例研究、NAREGIワークフローツールによるサイエンスGrid環境での実施研究を3年にわたって行ってきた。そのうち2004年度から2005年度まで Grid Computingに関わる調査活動を行い、2006年度は、サイエンスGrid環境での研究活動の一環として、主に NAREGIワークフローツールβ版を導入し、その導入状況の報告、検討、情報交換を行なった。これまでの検討結果から NAREGIワークフローツールβ-U版への改善提案を検討するとともに、それら検討の結果を成果報告書に整理した。 |
16:50-17:50 報告:50分 Q&A:10分 |
[5] 富士通のHPCサーバロードマップ 富士通株式会社 追永勇次 富士通は、理化学研究所様が中心となって進めている、2012年に LINPACK性能で 10ペタフロップスを目指す次世代スーパーコンピュータシステムの開発に参画している。ペタフロップス級のシステムは一朝一夕では実現することが難しく、それに向けてどのように取り組んでゆくかを中心に、富士通の HPCロードマップについて述べる。 |
17:50-17:55 |
閉会あいさつ 青柳 睦 (九州大学情報基盤研究開発センター) |
17:55-19:30 | 夕食・休憩・ホテルチェックイン |
19:30-21:30 |
懇談会「専用アーキテクチャの応用範囲はどこまで広がるのか」
大規模な演算性能が必要になる次世代への対応として、専用アーキテクチャが注目されています。汎用機の性能向上、高性能専用機の利用シーン拡大、という2つの側面から、現状や可能性について議論します。 |