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合同分科会 2007年度会合

ICT社会を支える人"財"像

※SS研会員機関の方ならどなたでも参加出来ます。

1.日時
2007年11月29日(木) 08:50〜20:30
2007年11月30日(金) 09:00〜12:15
2.場所
クラウンプラザ神戸10階「ボールルーム」
〒650-0002 神戸市中央区北野町1丁目1 (TEL:078-291-1121(代))
(JR/神戸市営地下鉄「新神戸駅」直結)
3.開催にあたって
 「団塊の世代」が定年を迎えていくことが社会に与えるさまざまな影響を懸念する「2007年問題」は、ICT業界においてこの世代が担っていた技術や構築したシステムがうまく継承されるかどうかを危惧したことが端緒であるとされている。しかし、従来にも増して情報通信技術が重要な社会基盤や産業活力を提供する現代社会においては、単なる既存の技術やシステムの継承だけでなく、さまざまな職種・業種においてこれまでは求められなかった新たな技術・能力を有する人材を育成・確保していくこともまた急務となろう。また、このような人材の重要性を際立たせるために、"人財"という字を当ててもよいのではないだろうか。
 そこで、今回の合同分科会では、ICT社会のさまざまな場面において今後どのような"人財"が求められるか、教育機関や企業はそのような"人財"を必要な数だけ育成する能力を有しているか、などについて、情報交換や討論を行いたいと思っています。
 皆さま、お誘いあわせの上、ふるってご参加いただきますよう宜しくお願いいたします。
4.プログラム(敬称略)
11月29日(木) -1日目-
司会:高見澤 秀幸 (一橋大学)
08:50-09:00 [会長あいさつ]
金澤 正憲 (京都大学学術情報メディアセンター)
[開催趣旨説明]
天野 浩文 (九州大学情報基盤研究開発センター)
09:00-10:00
報告:50分
Q&A:10分
[基調講演]
予測の時代の計算科学
理化学研究所中央研究所 所長 茅 幸二

 これからの科学研究は、共通して「個の科学からシステムの科学」へと向かっている。数年後に発足する巨大計算機のプロジェクトは、物質科学・生命科学のみならず、精緻に設計された自然の摂理をシステムとして取り出し、利用するための計算科学という新分野をさまざまな研究分野の共同作業によって構築することが必要であり、計算機科学、計算科学とそのアプリケーション分野の先端を把握し、リーダーシップを取る人材を輩出することが現在求められている。
Keyword: 予測、計算科学、ペタフロップス計算機

10:00-10:10 デモ紹介
10:10-10:30 休憩・デモ展示
10:30-11:10
報告:35分
Q&A:5分
[科学技術計算分科会代表報告]
次世代スーパーコンピュータを活用する人材を育てる
工学院大学情報学部 学部長・教授 小柳 義夫

 スーパーコンピュータの歴史を振り返り、その歩みのなかで諸分野のユーザがそれをどのように使いこなしてきたか、その技術課題は何であったか、について分析する。汎用計算機の時代には、ユーザは自己流で思い思いに使っていたが、当時は計算資源が極端に乏しかったので、有効な利用法をユーザが自分自身で見いだしていた。その後、会話処理で自由に使えるようになり、PCやWSが手元で使えるようになると、ユーザは計算の効率化・最適化にあまり注意を払わなくなった。その裏には、日本のコンパイラが優秀であって、適当にコーディングすれば、かなり高速に実行できたこともある。これらは、アメリカの事情と対照的である。次世代ペタコンではこのような環境はあまり期待できないので、人材育成が急務である。
Keyword: スーパーコンピュータ、コンパイラ、ペタコン、最適化、利用技術

11:10-11:50
報告:35分
Q&A:5分
[研究教育環境分科会代表報告]
学生を伸ばす主体性指向の自己成長型教育システム −金沢工業大学の試み−
金沢工業大学工学基礎教育センター 所長 宮本 紀男

 社会が求める人財像と本学が育てようとする学生像について概括し、個々の学生が、各自の「資質」と「何に向いているのか」を自ら見つけ出し、どのような希望や目標を持って その「資質」を在学中にどう伸ばし「どのような自己実現」に結びつけるのか について学生自身が主体的に考え行動することを促すため、本学が試みている「主体性指向の自己成長型教育システム」の概要とそのための教育的仕掛けの幾つかについて概説し、さらにその成果の一端を紹介する。
Keyword: 主体性指向、自己成長型教育、教育的仕掛け、人材像、教育付加価値、金沢工業大学

11:50-13:20 昼食・休憩・デモ
13:20-14:20
報告:40分
Q&A:20分
[システム技術分科会代表報告]
グーグルは何をしようとしているのか?
Google Japan 代表取締役社長 村上 憲郎

 昨今、何かと注目を集めるグーグルであるが、過大な評価と脅威論が交差する中で、その実体は、それほど詳らかであるとは言いがたい。本講演では、その生い立ちに始まり、これまでの歩みと現在の姿から、グーグルとは何かが説明される。特に、大学関係者の関心があると思われる、Google Apps for Education とGoogle Scholarについても、詳説される。
Keyword: IT、大学教育、社会貢献、空間のリデザイン

14:20-18:00
趣旨:10分
話題提供:各20分
休憩:30分
パネル:100分
[討論会セッション]
ICT社会を支える人"財"像
コーディネータ
九州大学情報基盤研究開発センター 天野浩文
パネリスト
愛媛大学 小林 真也
Google Japan 村上 憲郎
明治大学情報基盤本部 阪井 和男
富士通株式会社 木村康則

 人材に"人財"の文字を当てた今回の討論会セッションでは、ICT社会においてはどのような"人財"が必要なのか、"人財"を育成・発掘・処遇するために教育機関や産業界ひいては社会が従来備えていたしくみが ICT 社会ではうまく機能しているのか、そうでないとしたら今後どのようなしくみを整備していかなければならないか、といったことに焦点をあててみたいと思います。そこで、人材を育成する側および人材を採用する側の両方のパネリストの方々からの話題提供をいただくとともに、会場におられる多くの方々との間で活発で多様な質疑討論が行える場をご用意いたします。

18:00-18:30 懇親パーティ受付、休憩・移動・チェックイン
18:30-20:30 懇親パーティ
司会:大石 雅寿 (国立天文台天文データセンター)
11月30日(金) -2日目-
司会:上島 豊 (けいはんな文化学術協会)
09:00-10:00
報告:50分
Q&A:10分
[特別報告]
富士通グループに於ける人材育成
富士通株式会社 常任顧問 斎藤 潔 (株式会社富士通ユニバーシティ 代表取締役社長)

 高度情報化社会が進めば進むほど、企業に於ける人材力の価値が大きくなってきている。何処の先進国もICT人材の育成・確保に大きな関心を寄せているが、とりわけ日本では少子高齢化の進展やグローバル人材の確保などの問題もあり大きな問題に直面していると認識している。
 さらにICTビジネスの変貌とともに富士通本体中心経営から海外を含めたグループ会社を含めたグループ経営へと経営のスタイルも変わりつつあり、教育の問題はいまやICT技術者から経営者の育成まですべての階層に最重要な課題となってきている。
 このような状況下でいまだ改革の端緒ではあるが、富士通の人材育成への取り組みの現状を紹介させていただきます。
Keyword: 高度情報化社会、ICT、人材育成

10:00-11:00
報告:50分
Q&A:10分
[特別講演]
高度情報通信人材育成に向けて −産学官連携による九州大学QITOプログラムの取組−
九州大学大学院システム情報科学研究院 教授 福田 晃

 情報通信分野においては、企業が欲する人材と、大学が育成し企業に送り出す人材との間に大きなギャップがあることが叫ばれている。このギャップを埋めるためには、何が必要で、大学でどのような教育が必要かなど、現在、九州大学が取り組んでいる産学官連携の高度情報通信人材育成プログラム(QITOプログラム)について、紹介する。
Keyword: 高度情報通信人材、実践的教育、人間力、コミュニケーション能力、PBL(Project Based Learning)、産学官連携

11:00-12:00
報告:50分
Q&A:10分
[特別講演]
人材育成―企業から大学への期待
株式会社リクルート ワークス研究所 所長 大久保 幸夫

 初級キャリア段階での早期離職やメンタルヘルス障害、中堅段階でのリーダーとしての成長不全や能力の停滞などが指摘されている。また、プロフェッショナルとして生涯にわたり成長を期待する企業も増加してきた。これらの背景をふまえて、大学段階においてどのような教育を展開することが大学(院)から社会人へのスムーズなキャリアトランジションとなるかを考える。
Keyword: 人材育成、キャリアトランジション

12:00-12:15 [まとめ挨拶]
岩宮 敏幸 (宇宙航空研究開発機構)
5.参加費用 と お申込み
ご参加費用 & お申込み (合同分科会/分科会共通)

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