ホーム > 活動情報 > 教育環境分科会 > 2008年度第2回会合

教育環境分科会 2008年度 第2回会合

教育現場の学習コミュニティ

※SS研,IS研,CS研会員機関の方ならどなたでも参加できます。

日時

2008年10月22日(水) 合同分科会と連続開催
分科会  13:30〜17:30(受付 13:00〜)
懇談会  19:30〜21:30

場所

リーガロイヤルホテル京都 2階「春秋の間」

開催趣旨

 大学教育の"質"に、教育機関のみならず、全国紙においても連載の形で取り上げられるなど、広く一般社会からも注目が集まっております。このような流れの中、従来に増して「質の保証」、「質の向上」のための取り組みに意欲的な提案や先進的な取り組みがなされており、そこでは多様な形態で情報通信技術が活用されています。
 「教育の手法とその効果」と題し開催した第1回会合に引き続き、今回は「教育現場の学習コミュニティ」と題して、学生相互や学生と教育者、そして大学との間に、ICTを活用したコミュニティを形成することを目指した、新たな教育環境に関する取り組みについての事例紹介を企画しました。
 入学前における導入教育、英語によるコミュニケーション能力の向上を目指した学部教育、インターンシップ活用のための実践的取り組み、さらには在学生を含む生涯メールサービス等、その対象や取り組みの手法は大きく異なりますが、如何にして"学習者のコミュニティを形成するか?"という点において、共通するものが少なくないと考えます。多くの方の参加を得、多様な視点から、皆様とともに議論を深めていく機会となればと考えております。
 また、夜は恒例の懇談会を予定しています。今回は「メールサービスの裏話」をテーマに、教育環境におけるメールサービスのあり方や問題点などについて、ざっくばらんな雰囲気の中、皆さまと議論を深めていきたいと思います。多くの方のご参加を、心よりお待ちしております。

プログラム(敬称略)

13:00-13:30 受付
13:30-13:35 開会あいさつ
     宇佐川 毅 (熊本大学総合情報基盤センター)
13:35-14:25
報告:40分
Q&A:10分
[1] 関東学院大学・工学部におけるSNSとe-Learningを融合した入学前準備教育
     関東学院大学 千葉 敏雄

 関東学院大学工学部では、6年前から推薦入試合格者等を対象に、大学の講義にスムーズに入っていけるよう手助けすることを目的として入学前準備教育を実施している。2006年度入学生までは、大学で説明会を開き、その後郵便で本学・合格者と添削作業のやりとりを実施していた。従来から大学入学後、本工学部では情報教育を重要視しており、入学前準備教育を利用し、大学入学前にパソコンへ馴染んでもらうことを考えた。学生の学習状況を途中の状況を踏まえ把握し、効果を高めることとあいまって、2007年度入学生からe-Learningを導入し入学前準備教育を行った。今年度実施2年目を迎え、初年度実施を踏まえ改善点とその結果を報告する。
 新たに、2008年度入学生には、e-Learningによる入学前教育にSNSのコミュニティ機能を新たに取り入れたシステムを構築し、大学と学生および学生同士のコミュニケーションの場を提供した。これにより、入学後の学校生活や学習に対する不安の解消や、疑問の解決、共同作業が多い工学部の学生に重要となるコミュニケーション能力の向上といった効果をあげるなど、入学後の学生生活の環境づくりを強化することができると確信した。また、学習上の問題や疑問をSNSのコミュニティの場に投げかけることで、夜間でもコミュニティに書かれた記事や他の学生からアドバイスにより自ら問題解決を行ない、学習を中断することなく入学前教育に取り組むことができる。その結果、効果が出たことを合わせて報告する。
Keyword: 入学前準備教育、e-Learning、大学生活不安解消、コミュニケーション、SNS

14:25-15:15
報告:40分
Q&A:10分
[2] 高度IT 技術者のための英語コミュニケーション・スキルアップ戦略
     神戸情報大学院大学 田村 武志

 「インターネットは英語教材の宝庫である」と言われている。この考え方に基づき、インターネットを100%活用して高度IT技術者の英語コミュニケーション力を向上させる方法について検討した。IT技術者の英語コミュニケーション能力(スキル)の当面の目標は、英語のWeb情報が読める(速読できる)こと、メールが書けること、スライドにより英語プレゼンテーションができることである。本発表では、これらのスキルを身に付ける方法として、Webサイトを道具として活用することが有効であることを述べる。また、学習の手順として、従来のように英文法を学習し、次にリーディングやライティングを「ステップバイステップ式」に積み重ねていく方法ではなく、最初から専門領域(IT)のトピックスを題材にして、「自分の得意技術を英語で発表する」ことを軸(中心)に学習する方が効果的であることを述べる。すなわち、文法やリーディング、ライティングはプレゼンテーションに必要になった時に学習する。先ずは「発表してみる」ことに主力を置く「組込み式」学習法である。この方法は技術者のモチベーション向上にもつながり効果的である。
Keyword: 英語コミュニケーションスキル、インターネット、組込み式学習法、英語プレゼンテーション、高度IT技術者

15:15-15:45 休憩
15:45-16:35
報告:40分
Q&A:10分
[3] インターンシップと能力開発・人材育成:その可能性と実践展開 −「Vインターンシップ」のコンセプト/システム開発および実践事例 −

     京都産業大学 井上 一郎

 インターンシップは多くの気づきおよび学びを提供する教育プログラムとして、高い評価が定着し、さらなる能力開発・人材育成の可能性も拡がってきている。しかしながら、この教育プログラムは、その機会提供側、大学側両者に負担が大きく、現在問題が生じている。本発表では、この問題を分析し、さらに問題解決策として、新しいコンセプト「Vインターンシップ」、ナレッジマネジメントの観点に立脚した基本コンセプトを提案し、システム展開する。さらに、いくつかの実施事例を紹介する。
Keyword: 「Vインターンシップ」,能力開発・人材育成,産学協同教育,ナレッジ・マネジメント,ICT,システム

16:35-17:25
報告:40分
Q&A:10分
[4] 外部サービスを利用した学生向け生涯メールサービスの提供について
     鹿児島大学 下園 幸一

 大学として学生へ電子メール環境を提供することは、ほぼ必須となっていている。また、卒業後も大学からの情報提供を行うために、卒業後も利用できるメールサービスを提供している大学も存在してきている。しかしながら、大学独自で運用を行うには、大規模なメール環境の構築や日々の運用管理において多大なコストを必要とする。今回、マイクロソフト社のWindows Live@Edu サービスを利用して、卒業後も利用できる「生涯メールサービス」の運用を開始した。これについて紹介を行う。
Keyword: 全学メールシステム, 独自ドメインサービス, Windows Live@Edu, Gmail, 生涯メールサービス

17:25-17:30 閉会あいさつ
     爲川 雄二(東北大学大学院教育情報学研究部)
17:30-19:30 休憩・食事・ホテル/チェックイン
19:30-21:30 懇談会「メールサービスの裏話」

 司  会:東海大学 及川 義道
 話題提供:一橋大学 高見澤 秀幸

お申込み

終了しました

SS研について

イベント情報

研究会活動

資料アーカイブ

情報発信

リンク集




鍵マークがついている情報の閲覧にはWebサイトIDが必要です。登録/変更ページへ
Webサイト閲覧時にIDが必要なページには、鍵マークが付いています(当CD-ROM内では不要)。
コンテンツの最新/詳細情報は、SS研Webサイトをご覧下さい。
All Rights Reserved, Copyright© サイエンティフィック・システム研究会 1996-2024