本年度も「ICT(Information and Communication Technology)を活用した学習支援」に軸足を置きつつ、研究教育環境全般に視野を広げ事例研究を中心に活動を進めていく。
近年の教育環境についてみると、ICカードや携帯電話等を活用した個人認証による出席管理の効率化が大きな動きとなっている。また、キャンパスの学習活動においては、ポータル、シラバス及び学習支援等の各種システムを跨ってサービスを受ける必要があるが、その際の個人認証および各システム間の統合認証のあり方が利用者の利便性に大きな影響を与えている。
そのような背景から、第1回会合は教育環境における認証をテーマに、システム技術分科会と共同で開催し、要素技術および応用技術について、幾つかの事例を紹介する予定である。
なお、他分科会との共同開催はSS研創設以来初の試みであるが、これにより、両分科会それぞれのテーマを統合して捕らえ、展望を拡げ、教育環境全体についての課題の抽出と解決策の検討を図りたい。有意義な議論のため、多くの方々の参加を期待している。
第二回会合は、「次世代に向けての学習環境(案)」をテーマとして、時間や場所、学習機会の制約を取り払うのみならず、学習者の興味や能力に応じた学習環境の構築について、その可能性を探る。2年間の活動が終了した難易度別コンテンツ提示WGの活動報告や、今後の活用が期待される最先端技術(例:電子ペーパー等)、国家試験対策とし適用が進んでいるCBT(Computer Based Training)システムの事例紹介、米国の事例をもとにした学生からの提言等を予定している。