日時 | 2018年8月28日(火) フォーラム 10:30-17:05 / 懇親会 17:15-18:45 |
---|---|
場所 | 汐留シティセンター 24階 大会議室 富士通株式会社 プレゼンテーションルーム |
参加対象 | SS研会員に限らず、どなたでも参加可能 |
参加費 | フォーラム:無料 / 懇親会:\500 (当日お支払い) |
参加申込み |
[開催済] |
その他 | SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。ご興味がございましたら是非ご参加ください。 |
ポスト京の試作CPUパッケージとCPUメモリユニットが公開され、世界的にも次世代スパコンがその姿を現しはじめています。また、量子アニーリングなどの新たな技術が提案され、多くのベンダーから実用化に向けた試作状況が発表されています。これらの次世代の計算機の能力を前提とした新たなアプリケーションの進化への期待も高まってきています。 本フォーラムでは、まず、新たな技術潮流である量子アニーリングに関して、講演いただきます。次に、アプリケーションの立場から、ヒトゲノム解析、流体力学系、全脳シミュレーションに関する最新動向,次世代HPCへの期待について、さらには、ポスト京向けのCPU、メモリアーキテクチャについて、講演いただきます。 これらの御講演を通じて、講演者、参加者の皆さまと次世代HPCについて、議論を深めていきたいと考えます。
9:45- | 受付 |
---|---|
Session1 [司会]高木 亮治(宇宙航空研究開発機構) | |
10:30-10:35 | |
10:35-10:40 |
開催趣旨説明
田中 輝雄(工学院大学)
|
10:40-11:40 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
量子アニーリングや周辺技術の現状と展望
組合せ最適化処理の高速化・高精度化を目指して 田中 宗 (早稲田大学) プロフィール
組合せ最適化処理を高速かつ高精度に実行すると期待されている量子アニーリングやその周辺領域の計算技術の研究が現在盛んに行われています。本講演では、これらの計算技術がこれまで辿った歴史、現在の状況、そして今後どのように発展していくかについて述べます。また、これらの計算技術が実際に幅広く使われるようになるために必要な技術要素についても私見を交えて紹介いたします。
量子アニーリング,組合せ最適化処理,イジングモデル, Quadratic Unconstrained Binary Optimization (QUBO), 統計力学
プレゼン資料(8/8版)[57MB]
|
11:40-12:40 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
スパコンで暴き出すがんの複雑さ
宮野 悟 (東京大学) プロフィール
がんは生命のプログラムであるゲノムに変異が入ってシステム異常を起こした極めて複雑な細胞集団で変幻進化する。現在、数百ドルで個々人のがんの全ゲノムシークエンス情報を得ることができるようになりその複雑さが浮上してきた。本講演では、ヒトゲノム解析センタースパコンSHIROKANEや「京」を用いて暴き出してきたがんのシステム異常の一端を紹介する。がんの医療や研究はデータとの格闘技であり、スパコンやビッグデータを扱う人工知能が未来を決する。
がん, ゲノム, 遺伝子ネットワーク, スーパーコンピュータ, ビッグデータ
プレゼン資料(7/25版)[8.8MB]
|
12:40-14:00 | 休憩(80分) |
Session2 [司会]深沢 圭一郎 (京都大学) | |
14:00-15:00 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
計算知能と工学設計
(多目的設計探査の考え方) 大林 茂 (東北大学) プロフィール
最近マスコミで騒がれている人工知能(AI)とは、計算によって知的な情報処理を実現する計算知能(CI)のことである。CIは、コンピュータが特定のデータを学習することで特定のタスクを実現することに優れている。本講演では、AIやCIを概観しつつ、数値流体力学を含む工学設計問題の最適化にCIを適用した多目的設計探査の考え方を説明し、現在開発中の国産旅客機MRJをはじめとするいくつかの適用例を示す。
人工知能, 計算知能, 工学設計, 国産旅客機,数値流体力学
プレゼン資料(8/8版)[5.9MB]
|
15:00-16:00 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
全脳シミュレーションに向けた京による大脳皮質ー視床ー小脳の神経回路シミュレーション
五十嵐 潤 (理化学研究所) プロフィール
これまで人間の脳の規模の詳細なシミュレーションは実現していない。人間の脳の神経細胞と結合の数が膨大なため、従来のスパコンでは計算性能が足りなかったのが要因のひとつである。しかし、京の100倍の性能を持つポスト京などの次世代スパコンは、これを実現できるとみられている。そこで、我々は脳の99%の神経細胞を占める大脳皮質と小脳について、その神経回路モデルの並列化とスケーリング性能の試験を行った。回路構造を考慮した空間分割や通信を実装したところ、京で優れた弱スケーリング性能が得られた。その結果は、ポスト京でより規模を拡張することが可能であることを示し、人間の全脳規模のシミュレーションに達する可能性があることを示している。
高精度計算, 脳, 大脳皮質, 小脳, 神経回路
プレゼン資料(8/21版)[3.5MB]
|
16:00-16:10 | 休憩(10分) |
16:10-17:00 講演 40分 Q&A 10分 |
講演
Fujitsu High Performance CPU for the Post-K Computer
吉田 利雄
(富士通 AI基盤事業本部) プロフィール 富士通は、ポスト京に搭載される次世代高性能プロセッサを開発した。命令セットにArmアーキテクチャを採用。Arm v8-AをHPC向けに拡張したSVE(Scalable Vector Extension)をサポートする世界初のプロセッサである。富士通がメインフレーム、UNIX、HPCの開発で培ってきたマイクロアーキテクチャをさらに発展させ、高性能、高効率、高信頼を実現。本講演では、プロセッサ構造、性能、電力制御、信頼性技術などについて概説する。
ポスト京、Arm v8-A, SVE, マイクロアーキテクチャ、電力マネージメント
プレゼン資料(08/27版)[1.3MB]
|
17:00-17:05 |
閉会挨拶
今村 俊幸(理化学研究所)
|
17:05-17:15 | 休憩、懇親会準備(10分) |
17:15-18:45 |
懇親会
お飲み物とおつまみの簡易パーティです。お気軽にご参加下さい。(会費 \500)
|