日時 | 2017年10月26日(木) 分科会 13:30-17:45 懇談会 18:05-20:00 |
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場所 |
ANAクラウンプラザホテル神戸 ※宿泊の手配は各自でお願いします。事務局での代行手配は行いません(講演者を除く)。 |
参加対象 | SS研会員機関にご所属の方 |
参加費 | 無料 |
参加申込み |
開催済
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その他 | 本会合は、2017年度秋イベント(10月26日:科学技術計算分科会、10月27日:合同分科会、10月28日:教育環境分科会)の一部です。 |
HPC システムの著しい能力向上により、科学技術分野で多くの成果が得られ、その分野は大きく拡がっています。今回の分科会会合では、数値計算技法と高性能計算技術を駆使した脳神経回路の精緻な数値シミュレーションについて、および、ベイズ統計学と機械学習を駆動力としたバイオサイエンス分野のトピックスについて、ご紹介いただきます。
また、昨年秋のSC16 にて、「京」を超える能力を持つスーパコンピュータとしてTOP500 に登録されたJCAHPC のOakforest-PACS についてご紹介いただきます。
さらに、恒例の懇談会では、次世代HPC システムへも大きな影響を与えつつあるAI に焦点を当て、AI によるHPC 分野の拡がりについて、パネリストの方々からご意見をいただき、参加者の方々とともに、議論していきたいと考えます。
13:00- | 受付 |
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Session1 [司会]姫野 龍太郎 (理化学研究所) | |
13:30-13:35 |
開催趣旨説明
田中 輝雄 (工学院大)
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13:35-14:35 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
マテリアルズインフォマティクスの最前線
吉田 亮 (統計数理研究所) プロフィール
材料設計のパラメータ空間は極めて広大である.例えば,有機化合物のマテリアルスペースには10^60個以上の候補物質が存在すると言われている.材料設計の問題の本質は,このような広大な探索空間から所望の物性・機能を併せ持つ埋蔵物質を発掘することである.本講演では,機械学習,ベイズ推論,実験計画法による実験・シミュレーション・逆設計アルゴリズムの循環構築など,物質・材料研究の駆動力となりうるデータ科学の解析技術を概説する.
マテリアルズインフォマティクス,機械学習,ベイズ推論,第一原理計算,高分子材料
プレゼン資料(10/14版)[7.4MB]
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14:35-15:35 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
ヒト規模の脳神経回路シミュレーションを目指して: 小脳の場合
山崎 匡 (電気通信大学)プロフィール
ヒトの脳は、ニューロンと呼ばれる神経細胞が複雑に結合したネットワークである。1個のニューロンの挙動は常微分方程式で記述できるため、数値シミュレーションにより脳の活動を計算機上に再現することが原理的には可能である。しかし、ヒトの脳内に存在する1000億個のニューロンの計算を実行するのは、現在のスパコンの力をもってしても難しい。ただし、脳部位の中でも小脳は例外で、アクセラレータで計算するのに適している。我々はこれまでにスパコン「Shoubu」を用いて、ネコ1匹分に相当する10億ニューロンからなる小脳神経回路のリアルタイムシミュレーションを実現した。本講演ではそれをどのように発展させてヒト規模の小脳神経回路のシミュレーションを目指すのか、またそれによって何が得られると期待されるのかを紹介する。
小脳, ニューロン, 学習, アクセラレータ, PEZY-SC
プレゼン資料(10/23版)[4.9MB]
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15:35-15:50 | 休憩(15分) |
Session2 [司会]高木 亮治 (宇宙航空研究開発機構) | |
15:50-16:50 講演 50分 Q&A 10分 |
講演
新しい科学を開拓するOakforest-PACS
中島 研吾 (東京大学) プロフィール
Oakforest-PACS(OFP)は筑波大学と東京大学が共同で運営する最先端共同HPC基盤施設(JCAHPC)によって運用されるFUJITSU Server PRIMERGY CX600 M1/CX1640 M1に基づくスーパーコンピュータであり,Intelメニィコアの最新機種であるIntel Xeon/Phi 7250(Knights Landing)8,208台を有し,ピーク性能25PFLOPS,TOP500では2017年10月現在で世界7位,国内1位のシステムです。2016年12月1日にフルシステムの稼働を開始しました。本講演ではOFPシステムの概要とともに,OFPを利用して実施した最新の大規模シミュレーション事例を紹介します。
Intel Xeon/Phi,メニィコア,Oakforest-PACS,JCAHPC,大規模シミュレーション
プレゼン資料(10/26版)[3.8MB]
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16:50-17:40 講演 40分 Q&A 10分 |
講演
富士通のディープラーニング高速化技術のご紹介
田原 司睦((株)富士通研究所)
富士通は、30年に渡り開発したAI技術とHPC技術を結集させ、ディープラーニングをはじめとする様々なAI技術の提供を、AI Zinrai として2017年に開始した。ディープラーニングは大量のデータから特徴量を抽出し、パターンを学習する手法であるが、年々精度の向上と応用の拡大とともに、学習に必要な演算と学習時間が増大してきている。この課題に対し、富士通はソフトウェア、ハードウェア両面から取り組み、高速化技術をZinraiにフィードバックしている。本発表では、この取り組み例を紹介する。
Zinrai、ディープラーニング、高速化、DLU、Deep Tensor
プレゼン資料(10/30版)[5.5MB]
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17:40-17:45 |
閉会挨拶
南里 豪志 (九州大学情報基盤研究センター)
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17:45-18:05 | 休憩(20分) |
18:05-20:00 |
懇談会
AI はHPC を救うか ?!
モデレータ 小柳 義夫 (神戸大学)
パネリスト 黒川 原佳 (理化学研究所) 中田 秀基(産業技術総合研究所/筑波大学) 吉田 亮 (統計数理研究所) 田原 司睦 (富士通研究所) |