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会長あいさつ

九州大学 情報基盤研究開発センター
村上 和彰

 おはようございます。本日は多数の方々にご参加いただきまして、どうもありがとうございます。このHPCフォーラムは、サイエンティフィック・システム研究会が年に1度開催しております、HPCにフォーカスしたオープンなイベントでございます。SS研会員でない方々にもご参加いただける、非常に好評をいただいておりますイベンドでございます。

 SS研については、すでにご存知かも知れませんが、富士通のシステムのユーザのみならず、わが国の教育・研究のための学術情報基盤、あるいは計算機環境の充実・向上にご興味のある、研究機関や大学、また最近では民間企業も会員になっておられる研究会です。会員でない機関で、いま申しました目的にご興味がある方は、ぜひご入会をご検討いただければと思います。

 本日のHPCフォーラムのテーマは「ペタスケール」となっております。ご承知のとおり、現在文部科学省や研究所では、ペタスケールの実現を目指して、2011年度の一部稼動予定で次世代スーパーコンピュータを開発中です。ということは、わが国におきましてもあと2年すればペタスケール時代に突入するということでございます。

 HPCに関係されている皆様はすでにご承知と思いますが、計算機の需要と、計算機のシステム技術は双方に密接に関係しております。テクノロジースタックでは半導体技術あるいは実装技術、それからアーキテクチャ、システム、ソフトウェア、コンパイラ、プログラミング言語、アプリケーション、などの要素がお互いに影響を及ぼしあいながら、発展してきた経緯があると思います。

 現在ではPCクラスタ系のシステム、あるいはセンターにおきましてはよりHPCにカスタマイズされたシステムが作られ、言語的にもMPIやOpenMPといったものをベースにしてアプリケーションを開発していると思います。このような傾向が、今後ペタスケール時代になった時に、どのようなインタラクションやブレイクスルーを生んでいくのかというのが、いま直面している非常に重要な課題だと思います。

 一方、エンジニアリング、サイエンス以外の分野では、クラウドコンピューティングというようなトレンドがございます。ここでは更に仮想化やバーチャライゼーションなどのキーワードが入ってきますし、あるいはグリッドをベースにするという話も出てくると思います。そのようなビジネス・コンピューティングの世界のトレンドが、どのようにサイエンティフィック・コンピューティングの世界に影響を与えてくるか。ビジネス・コンピューティングの世界における技術的な効果を、サイエンティフィック・コンピューティングがいかに取り込んでより良いシステムを作っていけるかというのが、ペタスケールを見据えた時の新しい課題として浮上してきているのではないかと思います。

 2年後に迫りました、わが国のペタスケール時代を見据えて、本日は議論できればと思います。本日は6件の講演が用意されています。皆様ぜひ活発な議論をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

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