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科学技術計算分科会「サイエンティフィック・コンピューティングの最前線」

「リコンフィギャラブルシステムのハイパフォーマンスコンピューティングへの応用」


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4 おわりに

  ハイパフォーマンスコンピューティングへのリコンフィギャラブルシステムの適用について、最近の事例を紹介し、問題点を述べ、我々の ReCSiPプロジェクトの概略を紹介した。現在の所、FPGA 1個または数個にパイプライン化した浮動小数点演算器を数10個搭載し、パイプラインがフルに埋まるタスクを流せば、最新PC の 10倍以上の性能向上を得ることが可能な情勢になっている。生化学シミュレーション、粒子シミュレーション、レイトレーシングなどの分野で強力なアクセラレータを開発することに成功しており、今後、より分野が広がっていることが期待される。

  しかし、このようなシステムを効率良く実現するためにはハードウェア記述言語によるチューニングが必要で、汎用的なプログラムの枠組みから高い性能の科学技術計算用の回路を吐き出すためには、まだ問題が多い。リコンフィギャラブルシステムをハイパフォーマンスコンピューティングに本格的に応用するためには、まずは様々な分野で ReCSiP, PROGRAPE, RAPLACEのようなプロジェクトを行い、経験を積んで裾野を広げて行く方法が現実的と考えられる。

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