富士通は、黎明期である1950年代からコンピュータハードウェアの開発に一貫して取り組んできた。この長い開発の歴史の中で、富士通では信頼性を常にテーマとして掲げると同時に、最先端の高性能技術を開発してきた。
これらの高性能と高信頼の技術を盛り込んだメインフレームの CPUをベースにして、2000年から SPARC64 V の開発に着手して、これを 2003年から出荷した。そして 2004年には、これを 90nmの最先端半導体に焼きなおした二世代目の SPARC64 V+を出荷し、高性能と高信頼によって大変好評を頂いている。
また、これに続くプロセサとして、デュアルコア化、コアのエンハンス、フロントサイドバスを高スループットの Jupiterバスとするなど、マイクロアーキを刷新した SPARC64 VI の出荷が間近となっている。本稿では、ここに至る開発の歴史を概観しながら、高性能と高信頼に関わる技術を紹介し、あわせて、将来に向けた方向性を示していきたい。
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