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SS研HPCフォーラム2006「次世代HPC技術が拓く大規模科学技術計算」

航空機設計におけるCFDの現状と将来展望

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)
航空プログラムグループ
山本 一臣
アブストラクト
航空機の 3次元機体まわりの空気力学計算において、Navier-Stokes方程式を用いた計算流体力学(CFD)の可能性が見えた 90年代初頭から 10年以上が過ぎ、計算機の発展とともに、CFDは航空機の空力設計の中で積極的に利用されている。複数の形態や、複雑な形状について多くの飛行条件の解析が現実的になるにつれ、設計の上流で利用されるようになり、さらには多数の設計パラメータに対して数100ケース以上の計算を実施する多目的最適化の可能性も示されるにつれ、設計の高度化、効率化、コスト削減に生かされている。このような航空機の CFDについて、いくつかの例を紹介しながら、現状と課題、今後の展望について述べる。

キーワード
CFD、航空機、空力設計、最適化




1.はじめに
 旅客機の空力設計では、機体の重量・構造、コスト・製造技術、エアラインからの要求等の制約条件の下で、旅客数、航続距離、速度などのミッションを実現するための空力形状を設計する。形状設計は大きく分けて、高空での巡航飛行時の形状である高速形状と、離着陸時に高揚力装置を用いて低速飛行を行う高揚力形状の二つがある。さらに、航空機の空力性能、安定性・操縦性のための荷重データベースを、機体構造設計および操縦システム設計のために作成する。航空機開発全体では、計算流体力学 CFD(Computational Fluid Dynamics)および風洞試験両者合わせて、必要な空気力学シミュレーションの数は膨大な量となり、CFDと風洞試験それぞれの特徴を生かした利用がなされ、企業では魅力的で市場競争力のある旅客機をタイミング良く開発しようとしている[1]
 風洞試験は、ライト兄弟の時代から空力設計に利用されてきた技術であり、模型製作など準備期間は長いが、広範な飛行条件における大量の空力データの取得では CFDよりずっと効率が良い。しかし、風洞壁干渉、支持装置の影響などに課題があり、そして最も重要な点として、実機とのスケール(レイノルズ数)の違いが問題となる。レイノルズ数の違いにより、後で述べる機体表面の境界層の状態が変わり、機体にかかる空気力が大きく変わってしまう可能性があるためである。高速形状設計に利用される JAXAの遷音速風洞試験ではレイノルズ数は実機の数十分の一から百分の一となってしまい、試験データを外挿して実機にかかる空気力を推算する必要がある。最新の旅客機開発で利用され始めた European Transonic Wind tunnel [2]は、模型で実機レイノルズ数を実現するために高圧の極低温窒素ガス(-163℃)を用いるが、コストや模型の変形が課題になる。
 一方、CFDでは、近似した物理モデルや数値誤差により、計算精度と信頼性に限界があるが、初期コストは非常に小さく、航空機のまわりの空気の流れを詳細に把握することができる。また、CFDと最適化手法を組み合わせることで、理論解析や風洞試験では難しい精密な空力形状設計が可能になるため、形状設計の際に必要な知識の獲得では、風洞試験よりも圧倒的に効率が良い。したがって最近の形状設計は CFDを活用して実施し、風洞試験はその空力設計の検証とともに、空力荷重、安定性・操縦性のデータベース作成に利用されているという傾向がある[1,3]
 ここでは、このような旅客機の空力設計において、CFD、特に Navier-Stokes方程式の利用の現状と課題、そして計算機の発展から期待される将来展望について述べる。
2.旅客機まわりの流れの特徴と空力設計に用いられているモデル化
 旅客機周囲の空気の速度は、マッハ数(飛行速度と音速の比)であらわすと巡航状態では 0.8程度、離着陸時は 0.15から 0.2程度になる。また、流体の慣性の性質と粘性拡散の性質の比であるレイノルズ数は、107〜108になる。つまり、巡航飛行中の主翼には弱い衝撃波が現れ、機体表面には粘性拡散の性質による非常に薄い境界層が作られる。さらにこの境界層内部の流れは非定常な乱流状態になっており、もし、この乱流の渦のスケールから機体周囲の気流の変化のスケールをすべてカバーしようとすると、機体全体の計算で解像しなければならない長さスケールは、主翼の代表翼弦長のおよそ百万分の一から、数10倍程度になる。この空気の流れをまともに計算するときは、5変数(密度、速度3成分、圧力)の、対流と粘性拡散を表す、非線形2階偏微分方程式である、Navier-Stokes方程式を用いることになるが、この乱流スケールから機体周囲のスケールまでを同時に計算することは、計算機装置の急速な進歩をもってしても当分困難な状態にある。そこで、実際の航空機設計では必要な物理のレベルと計算コストから、流体力学の教科書に出てくるようなモデル化 [4など]を行なっている。
 境界層内部の乱流現象の非定常変動そのものは、空力設計には影響が無い。そこで、時間平均(あるいはアンサンブル平均)してモデル化すると、Navier-Stokes方程式は Reynolds平均 Navier-Stokes方程式(RANS)になる。乱流を表す乱流モデルが加わるが、現在一般的に利用されているものは、1変数か 2変数の、乱流の生成-消滅-移流-拡散 を表現する非線形2階微分方程式である。合計で6から 7つの偏微分方程式を解くことになるが、解像度を粗くできる分だけ計算は軽くなり、航空機全体の流れの計算は現実的なものになる。
 境界層が非常に薄く、その影響が小さいと考えられる場合、あるいは境界層近似して簡略化した境界層方程式と組み合わせられる場合には、粘性拡散項を無視したEuler方程式を用いる。しかし、まだ5変数の非線形1階微分方程式を解く必要があることや、境界層方程式は任意の 3次元形態について計算することが難しいことを考慮すると、計算量はかなり減るが RANSに対するメリットはあまり大きくない。
 現在の亜音速旅客機の巡航速度では、適切な空力設計ができれば衝撃波は弱く、境界層のはく離もほとんど無くなるため、実用的には、渦なし流れ近似を用いた 1変数の非線形2階微分方程式である、ポテンシャル方程式を使うことができる。Euler方程式に比べると格段に計算量が減り、また近似の程度にしても境界層方程式と組み合わせる場合にバランスが良い。Boeing社は 80年代後半にこの方程式を自動格子生成が可能な直交格子法を使って計算するコード、TRANAIR[5]を開発し、90年代からこれまでの空力設計に利用している。さらに、非圧縮流近似と Prandtl-Glauretの法則を用いれば、衝撃波は扱えないが、線形ラプラス方程式に落とすことができ、一種の境界要素法であるパネル法まで単純化することができる。現在でも初期設計段階では広く利用されている。
 現在の計算機では、全機まわりの RANSの計算を行なうことは容易になってきているが、CFDの専門家が関わらずに航空機の機体空力設計に利用されているレベルは、実際には、ポテンシャル方程式までであることが多い。これは、航空機設計で要求される計算時間とも関係がある。空力設計では、限られた時間内に設計に必要な知識をどれだけ学習することができるかが重要になる[1]。一般に設計サイクルで CFDを利用するには数百から数千ケース以上の計算が必要になるため、時間から日のオーダーで 1ケースを計算できる必要がある。
3. 現状のCFD利用設計と、現状の限界、将来の可能性

 高速形状設計は境界層はく離が無いか、あっても小さいため、RANSを持ち出さないレベルでも空力設計が可能になり、本格的に CFDが利用されている。主翼の空力設計は、80年代の風洞試験の中での設計から CFDによる最適化設計へかわり、風洞試験は設計検証の位置づけに変わってきている。特に風洞試験が非常に難しい、エンジンと主翼の空力干渉設計や、CFDの方が詳細を把握しやすい主翼-胴体フェアリング設計など、CFDが威力を発揮している。
 一方、大きな境界層はく離を伴う飛行条件での設計には限界がある。この原因は、境界層のはく離の影響が大きい場合は、いまだに RANSの計算は定量的な信頼性が確立できていないことと、計算時間が長くかかることによる。さらに、境界層のスケールと機体全体のスケールを自動で適切に効率よく分割できる、優れた格子生成法が実現できていないことも大きな課題になっている。特に高揚力形状設計や、空力荷重データベース構築では、まだ本格的に CFDをその中心において設計を行なうことは難しい。今後の課題として、乱流モデルや乱流遷移モデルの研究の進歩、格子生成の自動化・高速化、アルゴリズムや計算機装置の進歩による計算速度の高速化、が重要である。
4. 国内における旅客機空力設計技術の開発の例
 国内における旅客機の開発は 40年以上の間なかなか実現していないが、現在、NEDOの研究開発助成事業である「環境適応型高性能小型航空機研究開発」として、平成15年度より 5年間の予定でプロジェクトが進められている。次世代の航空機技術の確立と小型民間機市場への参入を目指し、三菱重工業を中心として、空力・複合材・人間中心コクピットなどの要素技術開発が行われている。その中で、CFDを用いた空力設計技術開発として、三菱重工、JAXA、東北大学との共同研究にて、産官学の技術を結集し、最先端の CFD解析、最適化技術を活用し、高効率高精度設計プロセスを構築しようとしている。
 具体的には、全機解析を設計サイクルの中で効率的に実現する非構造格子 CFD技術、ならびに自動設計を実現する形状・解析モデル生成技術と最適化技術を用い、設計解析の自動化・効率化と設計検討の詳細化、合理的な設計判断を導出する為の系統的な感度情報の導出に利用している。
 このように旅客機の空力設計における CFDの利用は拡大してきているが、今後の計算機の発展とともに空力設計での本格的な利用に期待がかけられている Reynolds平均 Navier-Stokes方程式(RANS)を用いた空力設計技術について以下に述べる。
5. Reynolds平均Navier-Stokes方程式(RANS)を用いた解析技術の発展
 航空機全機周りの RANSによる3次元CFD解析の端緒として、1992年6月に当時の航空宇宙技術研究所で開催された第10回航空機計算空気力学シンポジウムの特別企画 CFDワークショップ「ONERA M5 模型まわりの流れの解析」[6]が参考になる。3つの航空機メーカーと航技研2グループが参加し、ONERA-M5という風洞検定用の全機形態模型を用いて、5つの条件の計算を比較した。当時の航技研の共用計算機は富士通のベクトル計算機 VP2600および VP400であり、計算規模を計る計算格子点数は全機まわりの 3次元計算で最低必要な 100万点程度であった。航空機全機まわりの 3次元 RANS計算が可能であることを示すことができたが、15年前は航空機全機形態の CFDはまだCapability Computingの時代であったと言える。
 現在は、JAXAの共用計算機は富士通 PRIMEPOWER2500になっているが、計算格子が出来てしまえば、100CPU程度を利用して RANSによる全機まわりの空気力学計算は半日から数日で一ケースは実施可能になっている。様々な飛行条件の解析ができるようになり、上記の環境適応型高性能小型航空機プロジェクトのように空力設計にも用いられている。しかし、その分、解析のボトルネックとして、非構造格子では数日、構造格子になると 1ヶ月以上を要する計算格子作成の時間が深刻化してきていること、また、全機形態の空力特性予測精度から、15年前の 100万点に対して、実際には 500万点から 1000万点、あるいはそれ以上の計算規模が必要であることも明らかになってきている。
 計算の予測精度については、例えば、米国航空宇宙学会の Applied Aerodynamics部門は旅客機の高速形状の空力設計において重要な CFDの空気抵抗の予測能力(設計からは 1%以下の精度が求められている)を比較評価し、今後の課題と方向を探るために、CFD抵抗予測ワークショップ(CFD Drag Prediction Workshop)[7]を行なっている。しかし、今年開催された第3回目のワークショップでも、未だにその信頼性に関して明確な結論を出せていない。JAXAもこれまで 2度参加して、構造格子法と非構造格子法の比較などを通じ、自分たちの CFD技術の改良に利用しているが[7, 8]、RANSの計算技術で 1000万点規模の計算を実施しても、予測精度は 5%から 10%程度でしかないことや、300万点から 3000万点までの解像度を変えた計算格子を用いた計算から推測されることとして、1億点以上の計算格子がなければ、直接 1%以下の抵抗予測精度を出すことは難しいことなどがわかってきている。実際は、この計算格子解像度の問題に加えて、乱流モデルの信頼性がさらに計算精度に大きな影響を与えることになる。
 本格的に空力設計に利用するには、年間数 1000ケース以上の計算を実施できることが目安になるが、このようなワークショップの結果から、定量性を有る程度評価できる 1000万点規模の計算をこのスケールで実施するには、計算法の改良と計算機の進歩がまだまだ必要であることがわかる。
6. 高揚力装置CFDへの挑戦
 高揚力装置は離着陸時に必要な揚力を得るために展開される、フラップやスラットと言われるものであるが、空力的に非常にきれいな形状に設計ができる巡航形状に比べ、複雑な形状になるとともに、翼の周囲の流れも剥離、遷移、せん断層の合流を含む複雑なものとなる。本質的にNavier-Stokes方程式による解析が必要な流れであり、特に、最大揚力の予測や、風洞試験で問題となるレイノルズ数効果による空気力の変化の予測などが期待されている。
 しかし、前述したように、このような流れについては CFDの信頼性・精度について、国際的にも十分な知見が得られていない状態にあり、NASA Langleyの公開データ[9]や、欧州の EUROLIFTプロジェクト[10]のように、風洞試験データを用いた系統的なコード検証が行われている。NASAの公開データに対しては、JAXAでも CFD解析を行い、この程度の複雑さであれば、良い結果が得られることを確認している[11]。しかし、NASAのデータは単純な形状の翼模型であるため、実際の実機設計で問題となるエンジンナセルとの空力干渉や支持装置の影響が含まれていない。一方、実機形態まで風洞試験を実施している EUROLIFTのデータは公開されていない。そこで、JAXA航空プログラムグループでは、前述の環境適応型高性能小型航空機プロジェクトとも関連して、国内の CFD技術の向上に利用できる 3次元実機形態の詳細な CFD検証用風洞試験データの取得を行った[12,13]。10月に行なわれる日本航空宇宙学会飛行機シンポジウムでは、この風洞試験データを用いて CFDワークショップを開催し、CFDの現状、課題と今後の方向について議論をしようとしている。
 この風洞試験に対応して、これまで JAXAで実施した 600万点の非構造格子を用いた予備的な CFD解析では、迎角による揚力変化などある程度の予測ができていることを示しているが、より精度の高い解析では試験データとの差が増えるなど、まだ問題が多い。今後、詳細な計算精度の評価や、さらに必要な風洞試験データの取得などを順次進めていこうとしているが、確実に信頼できる計算結果を出すには、数1000から 5000万点規模の計算格子が必要になる可能性も有り、今後の計算機の発展が期待される。
7. 多分野融合設計への発展
 現状の旅客機の設計では、形状設計の後、風洞試験で取得した空力荷重データベースを元に構造設計や飛行制御設計を行なうという逐次的な設計の流れとなっているが、これらの設計を同時に進めることで、効率化や洗練された設計の実現が期待できる。そのためには、これまで述べたように、あらゆる飛行条件(特に境界層はく離を伴う条件)における CFDの空気力予測の定量性を向上させることと、計算時間の大幅な短縮が必要ではあるが、遺伝的アルゴリズムなどの最適化法を組み合わせることにより、単純なパラメトリックスタディと比べ、最適化しようとしている方向の設計知識を効率よく集めることが可能になる。また、設計は、多くの設計要求を満たす妥協を行なうため、例えば揚力の増大化と抵抗の低減化のようにトレードオフの関係にある目的関数について、多目的最適化を行なう場合が多い。このとき得られる結果は一つの最適解にならず、解の集合となるため、データマイニング法を利用して、その中から設計知識を学ぶことが重要になる。
 例えば、千葉ら[14]は、遷音速リージョナルジェット主翼形状の空力・構造最適化に CFDと遺伝的アルゴリズムを適用し、多分野融合多目的最適化を試みた。構造解析には NASTRANを、CFDには非構造格子 Eulerソルバーと RANSソルバーを用い、静的空力弾性解析、空力性能値算出を行ないながら、燃料消費量の最小化、最大離陸重量の最小化、遷音速飛行条件の抵抗増大最小化の 3目的最適化を行なった。主翼の平面形は変えなかったが、形状を表す設計変数は 35個あり、遺伝的アルゴリズムによる最適化では 8個体x19世代の計算を行い、全体で 3000ケース程度の CFD解析を実施した。個体数は不十分な数ではあるが、すべての目的関数に対して最適な方向に解を得ることができ、さらにデータマイニング法の一つである自己組織化マップを利用して、大量の計算結果から設計に必要な知識を獲得する手法も提案している。
 この例では、全体作業に半年以上を要したと言われており、RANSを直接用いた多分野融合最適化は旅客機主翼の設計サイクルに組み込むには、まだ時間がかかることがわかる。しかし、現状の RANSの計算速度が数100倍になると、例えば、数千から数万ケースの RANSによる計算を 1ヶ月以内に実施することが可能になり、このような最適化の本格利用が現実的になってくる。このとき、計算速度の高速化のメリットを生かすためには、形状定義から格子生成や構造モデルの作成までの作業がボトルネックとなるため、高速化に合わせてこれらを完全に自動化する必要がある。計算機装置の高速化とともに、このような自動化のための新たな計算手法の開発も念頭において、今後の計算アルゴリズムの研究開発を進めていく必要がある。
8.将来展望と課題のまとめ
経済産業省/NEDOプロジェクト「環境適応型高性能小型航空機研究開発」など、航空機の空力設計に Reynolds平均 Navier-Stokes方程式(RANS)による CFD解析が利用され始めている。しかし、現状の RANSによる計算では、精度や信頼性、計算速度に課題があり、今後、現状の 10倍規模の計算機速度の向上により、
  • 精度の良い抵抗推算が可能なること
  • RANSを用いた CFDが設計のルーチンワークに組み込まれること
  • 高揚力設計での CFDの定量性の明確化と設計での本格的利用
が期待される。さらに、現状の 100倍規模の計算機の向上により、
  • RANSを用いた構造、飛行制御との多分野融合最適化の本格利用による旅客機設計法に新たな変革
  • Large Eddy Simulationなど、RANSを超えた計算法による設計最適化など
が期待される。このような計算機装置の進歩を享受するためには、現状の CFD技術はまだまだ不完全であり、今後さらに、計算法の研究として、格子生成の自動化、流体計算の高速化・精度向上、乱流モデルや乱流遷移モデルの改良、計算機アーキテクチャの変化に合わせた並列計算技術の取り込みなどを精力的に進めていく必要があると考えられる。
[参考文献]
1. E. N. Tinoco, "The Changing Role of Computational Fluid Dynamics in Aircraft Development," AIAA Paper 98-2512, 1998.
2. European Transonic Windtunnel, http://www.etw.de/
3. F. T. Johnson et al., "Thirty Years of Development and Application of CFD at Boeing Commercial Airplanes, Seattle," Computers & Fluids 34, 1115-1151, 2005.
4. C. Hirsch, "Numerical Computation of Internal and External Flows: Fundamentals of Numerical Discretization," John Wiley & SonsLtd, 1989.
5. T. W. Purcell and D. Om, "TRANAIR Packaging for Ease-of-Use in Wing Design," AIAA Paper 98-5575, 1998.
6. "第10回航空機計算空気力学シンポジウム 特別企画 CFDワークショップ", 航技研資料 NAL SP-20, 1993.
7. 3rd AIAA CFD Drag Prediction Workshop, June 3-4, 2006, http://aaac.larc.nasa.gov/tsab/cfdlarc/aiaa-dpw/
8. K. Yamamoto, et al. "CFD Sensitivity of Drag Prediction on DLR-F6 Configuration by Structured Method and Unstructured Method," AIAA Paper 2004-0398, 2004.
9. P. Johnson, et al., " Experimental Investigation of a Simplified 3D High Lift Configuration in Support of CFD Validation," AIAA Paper 2000-4217, 2000.
10. H. Hansen, et al., "Overview About the European High Lift Research Programme EUROLIFT," AIAA Paper 2004-767, 2004.
11. M. Murayama, et al. "Comparison of RANS Simulations of Multi-Element High-Lift Configurations," AIAA Paper 2006-1396, 2006.
12. T. Ito, et al., "High-Lift Device Testing in JAXA 6.5M X 5.5M Low-Speed Wind Tunnel," AIAA Paper 2006-3643, 2006.
13. Y. Yokokawa, et al., "Experiment and CFD of a High-Lift Configuration Civil Transport Aircraft Model," AIAA Paper 2006-3452, 2005.
14. K. Chiba, et al., "High-Fidelity Multidisciplinary Design Optimization of Aerostructural Wing Shape for Regional Jet," AIAA Paper 2005-5080, 2005.

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