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会長挨拶


SS研会長 : 渡瀬 芳行(高エネルギー加速器研究機構計算科学センター)

     ご紹介いただきました渡瀬でございます。

     一昨年に続きまして、ここ神戸で合同分科会を開催することになりました。皆様、お忙しいところ、ご参加いただきましてありがとうございます。事務局によりますと、今までにない大勢の方々が、ご参加していただいているとのことです。時機を得た企画、そして盛り沢山の講演を企画していただきました合同分科会企画委員の方々、どうもありがとうございます。

     秋真っ盛りの、この気候のよい時期に、泊り込みでこの研究会が行われるのは、大変有意義なことだと思います。これがあるからこそ、SS研が20年以上も続いているのではないかと思う次第であります。私もすでに10年以上お付き合いさせていただいています。合同分科会のテーマというのは、時代の技術的ニーズを反映していると思います。出席される富士通の方々の顔色は、その時の経済を反映しているのではないかと思います(笑)。そのようなこと考えながら、今日神戸に参りました。

     今年度の合同分科会は、「高速ネットワークを考える」というテーマでございます。この1ヶ月あまり、世の中の関心が別の方へいってしまっていますけれども、底流としてのIT革命、e−Japan、あるいは、電子政府というような構想は、着実に進んでいます。また、産業構造の改革のためには、是非これを進めないといけないと思います。日本の家庭でもプロードバンドが急速に普及しつつありますので、本格的なIT社会というのは、着実にくると思います。ご承知のように、学術情報ネットワークに関しましても、今年度中にスーパーSINET、それからITBLの立ち上げがございます。

     このように、ギガビットレベルのネットワークというのは、現在よりもおそらく100倍くらい速いものだと思います。しかし、その量よりも、100倍になるとネットワークの利用形態が質的に変わってくると思います。その辺を、この合同分科会でもって、システムレベルから応用としてのデジタルキャンパス、あるいはGRIDコンピューティングと、いろいろと検討していただいて、高速ネットワークへの期待と同時にまた、問題点を出していただければと思います。実際、来年に向かいまして、運用され始めるわけですけれども、その結果につきましても1年、あるいは、2年後にやはりここの場で、評価を議論して欲しいと思います。

     最初に申しあげましたように、毎年の合同分科会は、SS研の1年をまわして来年につなぐフライホイールの重りのような意味を持つ会だと思います。この分科会を通して今年度の課題を進めると同時に、来年度の課題を見つける場でもあります。会員の方々、そして富士通の方々、Face to Faceでじっくリお話しするチャンスでありますので、HPCミーティングを含めて、この3日間、有意義な時間にしていただきたいと思います。

     どうもありがとうございました。(拍手)

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