(1)活動方針
- 情報処理性能の飛躍的な向上により科学技術計算の規模も年々大規模化し、情報処理システムの入力元となる観測機器や測定機器も技術革新による高精度化が進み、結果として大量のデータが生み出されている。
- 一方、三次元入出力装置の利用などに代表されるマルチメディアデータも、これまでとは比較にならないデータ量の増加を招いている。
- このような背景から、大学・研究所においては、大規模なストレージシステムが必要となり、しかも、これらのストレージシステムは、個々のサーバシステムに閉じて配置されたデータの分散形態ではなく、データの相互活用を意識し、ネットワークで有機的に接続可能な統合ストレージシステム(SAN/NAS)として構築され、日常的な教育や研究活動にて、高速にかつ安定的にアクセスできることが重要となっている。
- 今や、ストレージシステムは、計算サーバシステム、ネットワークシステムなどの付属システムでは無く、データを一元的に処理する重要なシステムとして、それぞれの大学・研究所における情報処理システムの中核となっており、そのシステムマネージメントへの期待は高まっている。
- そこで、「ストレージを中心とするシステムマネージメントWG」は、以下の方針のもとで活動を行う。
- SAN/NASの融合技術、ストレージの仮想化や統合システムの自律的管理などの最新技術動向及びSNIA(Storage Network Industry Association)などの標準化団体の動向などの調査および検討
- ストレージシステム(ヘテロなサーバも含む)を中心とした利用者管理、スペース管理、稼働管理などの管理ポリシーの策定
- データへの高速アクセス、データの高可用性、データの保全、障害対策、セキュリティの確保などストレージシステムの構築および管理・運用上の課題および解決法の検討
- これらの方針のもとで、運用性向上を目指し「システムマネージメント」について、更に深く掘り下げた議論を行なう。
- その過程にて、システム全体の問題点を再確認し、ストレージを中心としたシステムは、何を考慮しなければならないか、何が問題かなど、 その課題の洗い出し、要求事項/留意事項を明確にして、その対応策を検討したい。
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(2)活動内容
- ストレージシステムに要求されるマネージメント項目とその問題点の洗い出しによる分類整理。
- ストレージシステムとして解決すべきこと、あるいはシステム全体として捉えていくべきことの整理。
- ストレージシステムとしての解決策の検討と評価の実施。
- システム全体としての課題と対策の検討。
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(3)進め方
- 開催回数 :平成15年度 年3回程度(8月、11月、2月)
- 活動期間 :2年程度(2003〜2004年度)
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