近年、気象・環境、防災、ナノサイエンス・材料、ライフサイエンス、エネルギー・原子力、航空・宇宙などにおける大規模科学技術計算ニーズが飛躍的に増大するとともに、民間企業においても開発コスト削減、生産性向上を目的としたシミュレーション・解析の実用化が進展し、戦略機関等に代表される各分野においてペタスケールシステムの利用を見越したアプリケーション開発が加速している。一方、汎用スーパーコンピュータ、あるいは、それとグラフィックプロセッサを組み合わせた複合環境をベースとするペタスケールシステムの運用も現実のものとなり、ペタスケール計算を本格的に活用する時代を迎えている。
これらの状況を踏まえ、2011年度は、SS研HPCフォーラムおよび科学技術計算分科会を通して、ペタスケールシステム運用事例やアプリケーション開発事例についてハードウェア・アーキテクチャ、ストレージ、ミドルウェア、利用分野等の観点から議論を行う。
また、現在運用中あるいは進行中のペタ級プロジェクトを見据えつつ、エクサ級を目指した将来の方向性について検討する。