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2010年度 科学技術計算分科会会合    [実施済] [アンケート結果]

ハイパフォーマンス・コンピューティングの現在と未来  印刷用ご案内

日時 2010年10月20日(水) (受付13:00-)
分科会 13:30-17:40 / 懇談会 19:30-21:30
場所 ANAクラウンプラザホテル神戸
〒650-0002 神戸市中央区北野町1丁目
(JR/神戸市営地下鉄「新神戸駅」直結)
参加対象 SS研、IS研、CS研会員機関の方ならどなたでも参加できます。
参加費 分科会 無料 / 懇談会 \500
※秋イベント全体のプログラムはこちら

開催趣旨

近年、ナノサイエンス・材料、ライフサイエンス、気象・防災、環境・エネルギー、原子力、航空・宇宙などにおける大規模科学技術計算ニーズが飛躍的に増大するとともに、民間企業においても開発コスト削減、生産性向上を目的としたシミュレーション・解析の実用化が進展し、次世代スーパーコンピュータグランドチャレンジ・アプリケーション/戦略機関等に代表される各分野においてペタスケールシステムの利用を見越したアプリケーション開発が加速しています。一方、汎用スーパーコンピュータ、あるいは、それとグラフィックプロセッサを組み合わせた複合環境をベースとするペタスケールシステムの運用も始まりつつあり、ペタスケール計算を本格的に活用する時代を迎えつつあります。
このような背景を踏まえ、今回の科学技術計算分科会では「ハイパフォーマンスコンピューティングの現在と未来」と題して、最新のHPC環境におけるユーザ事例報告や将来のHPC環境に向けたソフトウェア開発に関するご講演を企画いたしました。プリンストン大学の William Tang先生からは米国の核融合分野におけるエクサスケールコンピューティングに向けたアプリケーション開発の取り組みについてご講演いただきます。名古屋大学の荻野先生と日本原子力研究開発機構の平山先生からは最先端のHPCユーザ事例報告を、さらに、富士通より次期スパコンの開発環境に関する技術報告を予定しております。また、夜の懇親会の部では「ハイパフォーマンスコンピューティングのストレージ」をテーマとして、この分野の最前線でご活躍の先生方をお招きしたパネル討論を予定しております。
以上のご講演、パネル討論を通して、ハイパフォーマンスコンピューティングの現在と未来について皆様と活発な議論ができればと存じます。

プログラム(敬称略)  ※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

13:00- 受付
Session1 [司会] 牧野 淳一郎 (国立天文台)
13:30-13:35 [開会あいさつ]
松尾 裕一 (宇宙航空研究開発機構)
13:35-14:35
講演 50分
Q&A 10分
[講演1] Computing at the Extreme Scale: Scientific and Computational Challenges in Fusion Energy Sciences
Princeton University Prof. William Tang [プロフィール]
The fusion energy sciences community has made excellent progress in developing advanced codes for which computer run-time and problem size scale well with the number of processors on massively parallel supercomputers. A good example is the effective usage of the full power of modern leadership class computational platforms from the terascale to the petascale and beyond to produce nonlinear particle-in-cell simulations which have accelerated progress in understanding the nature of plasma turbulence in magnetically-confined high temperature plasmas. Illustrative results from provide great encouragement for being able to include increasingly realistic dynamics in extreme-scale computing campaigns to enable predictive simulations with unprecedented physics fidelity.
[Keyword]Exascale, extreme computing, particle-in-cell, fusion energy sciences
[講演資料] 講演要旨(11/19;最終版)  プレゼン資料(10/20;最終版)
   講演後Q&A

※講演は英語です。(通訳なし)

14:35-15:25
講演 40分
Q&A 10分
[講演2] 原子力研究開発を推進するスーパーコンピュータと原子力アプリケーション
日本原子力研究開発機構 平山俊雄 [プロフィール]
原子力機構では、計算科学を活用した原子力の研究開発を加速するために、本年3月には、Altix3700 Bx2(13TFlops)に替えて、国内最高性能となるピーク性能 200TFlopsのLinuxクラスターシステム(BX900)とピーク性能 12TFlopsの次世代計算機プロトタイプ機(FX1)からなる 2種類のスーパーコンピュータを導入し、それらの運用を開始した。BX900は、旺盛な計算需要に応えるために、また FX1は次世代計算機の利用に向けた原子力アプリケーションのチューニングを目的としている。
講演では、新旧3機種の基本性能を比較すると共に、代表的アプリケーションについてペタフロップス計算における性能予測結果を紹介する。
[Keyword]原子力計算科学、次世代計算機、ペタフロップス計算、BX900、FX1
[講演資料]講演要旨(10/12;最終版) プレゼン資料(10/20;最終版)
   講演後Q&A
15:25-15:35 デモ紹介(10分)
15:35-16:00 休憩、デモ見学(25分)
Session2 [司会] 永井 亨 (名古屋大学)
16:00-16:50
講演 40分
Q&A 10分
[講演3] 3次元MHDコードによる FX1の性能評価
名古屋大学太陽地球環境研究所 荻野竜樹 [プロフィール]
並列型スパコンFX1や HX600の利用により、地球磁気圏のグローバル構造とメソスケールの境界層渦乱流の自己無撞着な大規模高精度シミュレーションができる時代が訪れてきたが、その実現にはさらに高効率の並列計算コードの開発が不可欠である。ここに、キャッシュヒット率向上と多次元領域分割/一括転送による通信量最小化を可能にした高効率の 3次元MHDコード開発に成功し、FX1の 3072コア数まで 15-20%以上の実行効率を得ることができた。Flat MPIと Hybrid (Impact)の比較では、Flat MPIが最速だったが、コア数によらず Hybridもよい実行効率を得た。通信速度と計算速度の比は 3072コアでも 4%以下であり、通信速度は 10万コア程度までボトルネックにならずにスケーラビリティが伸びることが期待できる。もちろん、実際にテストして実証する必要がある。
[Keyword]地球磁気圏のMHDシミュレーション、高効率の並列コード開発、多次元領域分割と通信量最小化、Flat MPIとHybridの比較、スーパーコンピューティング
[講演資料]講演要旨(10/20;最終版) プレゼン資料(10/20;最終版)
   講演後Q&A
16:50-17:35
講演 40分
Q&A 5分
[講演4] 次世代スパコン「京(けい)」の言語処理系と性能評価
   「次期スパコンのアプリケーション開発環境と性能評価」を改題
富士通株式会社 林正和 [プロフィール]
次期スパコンへの提供を目指して開発中のプログラム開発環境(コンパイラ、MPI、ツール)について、新CPU/次期スパコンに盛り込んだ機能とその最適化及び効果について紹介する。また高並列プログラミングのデバッグ及びチューニング方法について議論する。
[Keyword]スパコン、コンパイラ、MPI、性能評価、SPARC64、HPC-ACE、SIMD
[講演資料]講演要旨(11/1;最終版) プレゼン資料(11/30;最終版)
   講演後Q&A
17:35-17:40 [閉会あいさつ]
松尾 裕一 (宇宙航空研究開発機構)
17:40-19:30 休憩、デモ見学、ホテルチェックイン
19:30-21:30 懇談会「ハイパフォーマンス・コンピューティングのストレージ」
・モデレータ : JAIST 松澤照男
・パネリスト : JAXA 藤田直行、筑波大 建部修見、九大 天野浩文、富士通 長屋忠男

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