Scientific System研究会Home 科学技術計算分科会 〜第1回会合プログラム〜   [ポイント]
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未来を拓く 計算科学の最新動向
** 当会合は、CS研, IS研, LS研会員も参加可能です **
 
1.日時2001年 8月 3日(金) 10:00 〜 17:40  (システム技術分科会と連続開催)
 
2.場所富士通(株)本社 20階 大会議室
 
3.開催趣旨 本会合では最近の科学技術計算に対する幅広い会員の関心に応えるべくスーパーコンピュータの利用技術・事例の最新動向について「未来を拓く計算科学の最新動向」と題し、会員各機関・富士通からの最新の経験・製品の報告を行う。
  最新の利用技術としては、可視化の普及を狙った技術、今後のハイエンドコンピューティングにおいて鍵となる大規模なデータハンドリング技術に関する2点の報告を行う。
  最新の利用事例としては注目を浴びているバイオインフォマティックの動向、ベクトル計算機の利用事例として輸送問題、地球構造解析を取り上げ、これらの分野での成果、課題等を報告する。
  新しいプラットフォームとして関心の高まっているPCクラスタについては富士通よりクラスタ構築ソフト、言語環境を中心に最新の製品について紹介する。
  これらの利用技術、適用事例、新技術の報告を受け、会員相互間の情報交換、将来の方向性について議論を深めることを目指している。
 
4.プログラム
(敬称略) 
9:30〜10:00受付
10:00〜10:10
開催主旨
金澤企画委員
  1.最新の計算機利用技術
10:10〜11:10

報告:50分
Q&A:10分
数値データ可視化システムVisPlusについて
名古屋大学大型計算機センター 高橋一郎
現在、開発中の数値データ可視化システムVisPlusについて報告する。VisPlusは、数値シミュレーション(FDM、MD、MO等)の解析結果や実験データをAVS/Expressを使って可視化するシステムで、入力データファイルの生成から、可視化処理(専用の操作パネルを使用)、可視化結果ファイルの生成(静止画像、動画像)までを一貫してサポートするシステムである。
11:10〜12:10

報告:50分
Q&A:10分
スーパーコンピューティングを支える大規模データマネジメント
日本原子力研究所 上島 豊
未知の問題探査のための大規模シミュレーションでは、計算時間がかかる上、1回で適切なデータ解析ができないので、何度も試行錯誤しながら解析をする必要がある。従って、シミュレーションからの出力データは何度も参照できるようにファイルにするべきである。開発したprogressive parallel plasma(P-cube)コードは、これらの要求を満たす擬似リアルタイム支援システムを備えている。このP-cube支援システムは、ディレクトリ作成、データ転送、可視化(AVS)のスクリプト、画像のフォーマット変換・再編集などの多くの自動化機能を装備することで、大規模データの効率的なマネジメントを可能としている。
12:10〜13:10昼食
  2.最新の計算機利用事例
13:10〜14:10

報告:50分
Q&A:10分
輸送計画における並列計算
関西大学工学部 山川栄樹
工場などの複数の供給点と店舗などの複数の需要点を結ぶ輸送路に沿って一つまたは複数品種の物資を輸送するとき、輸送費用の合計が最小となるように各輸送路の輸送量を決定する問題は、輸送問題と呼ばれる。輸送問題に対しては、制約条件の特徴的構造を利用した効率的な並列算法がいくつか提案されている。ここでは、それらの算法をベクトル並列計算機で実行する方法を示すとともに、大規模な問題に対する計算実験結果を報告する。
14:10〜15:10

報告:50分
Q&A:10分
固体地球プラットフォーム GeoFEM
(財)高度情報科学技術研究機構 飯塚幹夫
マントル・コアの対流運動から地震波動までが関連した複雑な固体地球システムに関する要素モデル構築の高度化及び超並列計算機利用技術の発展を背景として、固体地球変動予測のために開発が進められている、大規模並列シミュレーションプラットフォーム (固体地球プラットフォーム)GeoFEMについて紹介を行う。GeoFEMにおける大規模シミュレーション技術、マルチスケール解析のための連成解析技術、大規模可視化技術、システム全体の統合化技術、また研究開発成果の普及等について説明を行う。最後に将来展開について述べる。
GeoFEMホームページ
15:10〜15:30休憩
  3.最新の計算科学の話題
15:30〜16:30

報告:50分
Q&A:10分
タンパク質立体構造の予測問題
国立遺伝学研究所 西川 建
与えられたアミノ酸配列からそのタンパク質の立体構造を予測するという問題は、まだ完全な形では解決されていない大きな問題である。その困難さの原因はタンパク質の高分子としてのユニークさに根ざしている。一方、近年の最適化法など計算技法の進歩、コンピュータ・パワーの向上などの要因により、この長年の難問もいよいよ解決されそうな機運が生じてきた。ブレークすれば、ゲノム情報解析、モデリング(創薬)、デザイン(タンパク質工学)等への大きな波及効果が期待される。構造予測研究の現状と今後の見通しについて述べる。
  4.新製品紹介
16:30〜16:55

報告:25分
富士通のPCクラスタへの取り組み 〜システム〜
(株)富士通プライムソフトテクノロジ 第一開発統括部 小宮山 孝
近年、PCの低価格化かつ高性能化、ネットワークもキガビット級の時代を迎え、安価なPCと高性能ネットワークを結合したPCクラスタシステムを構築することで、スーパコンピュータに匹敵する性能を出すことが可能になった。
ここでは、HPC分野におけるPCクラスタシステム構築ソフトウェアとしてLinux上で動作するSCoreクラスタシステムソフトウェア機能の特長と顧客向けサ−ビス製品を中心にPCクラスタへの取り組みを紹介する。
16:55〜17:20

報告:25分
富士通のPCクラスタへの取り組み 〜言語環境〜
(株)富士通インフォソフトテクノロジ 第五開発統括部 井田圭一
個人環境から大規模なPCクラスタシステムにまで適用できる言語環境「Fortran&C Package」「Parallel Fortran&C Package」の紹介を行う。
Fortran/C/C++各言語の紹介・製品構成、また、Fortranを利用した場合の各種性能などを合わせて説明する。
「Fortran&C @Linux」ホームページ
17:20〜17:30 Q&A
17:30〜17:40
まとめ
金澤企画委員
17:40終了
 
5.参加費無料
但し、昼食代(希望者)のみ \1,000,- 徴収させて頂きます。
 
6.申し込み7月23日(月)締切り **受付終了しました。
参加申込み書
 
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