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質疑応答「VPP5000/56の性能測定と運用経験について」


−司会− 愛媛大学工学部 野田松太郎

【司会】
 質疑応答の時間に入りたいと思います。
 センター運用での問題は非常に大きいと思います。ただいまのご講演では、もともとは4多重までいけるということですか。2多重でこのような問題が起こっているとすると、あとはどうにも仕方がないように思いますが。

【永井】(発表者:名古屋大学大型計算機センター)
 そうです。4多重で走らせた時、おそらくこれ以上はないと思います。なかなか難しいです。頭がぐちゃぐちゃになりそうです。

【司会】
 その2多重の場合の稼働率はどうなるのですか。

【永井】
 一応CPU時間をとりますから、56台なら、56台のCPU時間とその運用時間の割算で稼働率だけ出てきます。ただ、simplexの場合に比べて、本当に稼働率が上がったかどうかは実は分からないです。本当に効率が上がっているのか、あるいは、simplex でやった方がいいのかの判断は確かに難しいので、評価するツールのようなものが欲しいと思います。富士通の方で、これで本当に効率よく運用できているのか分かるものはありませんか。

【長屋】(富士通(株)ソフトウェア事業本部第二ソフトウェア事業部第五開発部)
 稼働率や、ジョブの件数、sar、statsでシステムがどのくらいCPUを使っているかなどで評価できると考えます。今後、ぜひご一緒に評価していきたいと思います。I/Oジョブがある程度入ってくると、shareの効果が出てくるはずですので、sar、statsやジョブ件数などでぜひ一緒に評価していきたいと思います。

【司会】
 今後、大いに進めなくてはいけないということですね。
 時間も来ておりますので、これで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



 ■質疑応答の補足

富士通(株)ソフトウェア事業本部第二ソフトウェア事業部第五開発部 長屋忠男

 名古屋大学大型計算機センターの本質的な問題は何か補足します。
名大センターの要望(問題)は、並列ジョブの多重走行、PE内折り返しを利用することにより、

  • 多数のPEが遊ばないようにジョブスケジュールする(稼働率を上げる)こと
  • 待ち時間をできる限り少なくし、ターンアランド時間を向上させること

と認識しています。2000年9月現在、センターで運用変更の効果を評価いただいている状況で解決とは判断していません。(繁忙期でない現状では運用変更の効果が顕在化しにくいため継続評価が必要と考えています。)

 次に、富士通がどのような対応をしたのか補足します。
 富士通では、運用変更にあたってセンターより依頼を受けて、ジョブスケジューリングについて推奨パターン等の説明を行い、センターでの評価結果の検証も協力しながら実施してきました。しかし、センターの評価において、障害や機能不足が数件指摘されたため、センター運用へ影響のないよう修正提供を適時実施させていただきながら、最終形態の実現へ向けて評価を進めていきます。

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