[科学技術計算分科会] [SS研ホームページ]

平成11年度科学技術計算分科会 第2回会合


テーマ:大規模スカラサーバによるHPC環境の実現に向けて


【開催趣旨】
 スカラサーバのマルチCPU化、高速化にともない、High Throughput Machine 、High Performance Computer としてスカラサーバが位置付けられつつある。
 一方、スカラサーバおよびネットワークコンピューティングについての運用、プログラミングについては十分な経験がないのが現状である。
 本分科会では、スカラサーバを導入している会員所属機関で、運用事例、プログラミング事例、性能評価等について報告していただき、これから拡大するであろうスカラサーバによるコンピュータ環境の実現へ向け会員間で情報交換することを狙っている。
 また、富士通からは新スカラサーバについて報告してもらい、議論を深める予定にしている。





1.日  時: 平成11年11月5日 (金) 9:00 〜 12:00

            [合同分科会 分科会セッション]


2.場  所: 神戸ポートピアホテル 南館1階「大輪田(B)」
3.企画委員:  金澤正憲(京都大学大型計算機センター)          福田正大(航空宇宙技術研究所)          渡部善隆(九州大学大型計算機センター)          石川 正(高エネルギー加速器研究機構計算科学センター)          奥田 基(富士通(株)システム本部計算科学技術センター)          大空 瞭(富士通(株)ソフトウェア事業本部)          野村一成(富士通(株)システム本部第三システム事業部)          高津 進(富士通(株)システム本部科学システム統括部)
4.検討内容:                          (敬称略)
                   −司会− 福田企画委員 (1) 開催趣旨             金澤企画委員    【 9:00 〜 9:05】 (2) KEKB計算機における大規模分散計算システムの運用    【 9:05 〜 9:40】    高エネルギー加速器研究機構計算科学センター 真鍋 篤     報告 30分                                   QA  5分   〔概要〕    文部省高エネルギー加速器研究機構では、素粒子物理学の重要な問題であるCP    不変性の破れを解明するためにB ファクトリー加速器および BELLE測定器を建設    し、本年よりデータ収集を開始した。    KEKB計算機は実験準備、解析を目的に1997年より導入された。合計で 40,000    SPECint95 以上の計算処理能力と、4TB 以上のディスク、150TB のテープ最大格    納容量を持つ大規模なスカラー分散計算機システムであり、中核のファイルサー    バーと計算サーバーを AP3000 によりまかなっている。この規模のシステムの運    用の実際について、バッチシステム、ストレージシステム等を中心に報告する。 (3) 乱流ラージ・エディ・シミュレーションの工学応用 【 9:40 〜 10:20】    東京大学生産技術研究所 谷口 伸行              報告 30分                                   QA 10分   〔概要〕    乱流に伴う非定常現象を直接的に扱いうるラージ・エディ・シミュレーション    (LES)が工学分野でも注目されてきた。    国内外の最近の研究動向と大規模数値計算の必要性を示し、基礎的な検証計算か    らエンジン気筒や燃焼器流れへの適用例などを通してLES実用化への課題を述    べる。また、乱流解析のスカラー並列計算への適合性やビジュアリゼーションの    効用について大学環境での運用例を紹介する。                < 休憩 >        【10:20 〜 10:40】
                −司会−   石川企画委員 (4) 新スカラサーバGP7000F のハードウェアについて    【10:40 〜 11:20】      富士通(株)コンピュータ事業本部第三コンピュータ事業部  報告 30分                            安藤 努   QA 10分   〔概要〕    HPC(High Performance Computing)環境において、急速に大規模・高速化して    いるスカラーサーバが注目されている。    今年7月に発表した「スーパースケーラブルサーバーGP7000F モデル2000」につ    いて特長、実現したアーキテクチャ等について報告する。    また、HPC環境の実現で重要な構成要素となるファイル装置等I/O装置につ    いて富士通の取り組みを報告する。 (5) 新スカラサーバGP7000F のソフトウェアと利用環境について 【11:20 〜 11:55】      富士通(株)ソフトウェア事業本部第二ソフトウェア事業部  報告 30分                            山根 恒美  QA  5分   〔概要〕    GP7000F のソフトウェアについてSolaris、運用管理ソフトウェア、開発環境、    およびファイル管理の概要を報告する。特に運用管理面では共同利用センタ向け    諸機能とSMPを有効利用するためのジョブ制御機能を、開発環境ではスカラサー    バ向けコンパイラと開発支援ツールを、さらにファイル管理では複数ノードによ    るファイルの同時共用機能を紹介し、GP7000F の運用性の向上と利用環境につい    て報告する。 (6) まとめ              金澤企画委員    【11:55 〜 12:00】                                     以 上


[科学技術計算分科会] [SS研ホームページ]

-->